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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1805/2746

1805 前に進む為のXの問い編 178

私は攻撃はあまり得意ではないです。それは前に言ったとおりですけど、だからって何も攻撃手段を持ってないわけではありません。LROは美しくも厳しい世界ですからね。だってそこら中にモンスターが跋扈する世界です。自衛のために攻撃魔法のいくつかは必要になります。まあただ単に、初期は自分一人で大体の人はプレーするでしょうから、自ずと攻撃しないといけませんからね。


 レベルという概念はこのゲームには無いですけど、色々と戦闘は効率が良いのです。スキルのための熟練度を上げるには……ですね。 実際は剣術スキルがあったとしましょう。それは実際には発動するだけでも僅かに熟練度は上がってる――と言われてます。


 ようは素振りのような物です。剣道家が素振りをするのと同じように、それだけでも究極的には良いのです。けどそれは一体何回、何千回……何万回とただ振り続けなければならないでしょう。そんなに人は忍耐強くありません。何も代わり映えしない事をずっとなんて出来ない。


 それにやっぱりですけど、戦闘の方がスキルの熟練度は上がりやすいと言われてます。まあもっと厳密に言うと、そのスキルに沿った行動を取ると――と言う感じでしょう。攻撃魔法のスキルならやっぱり攻撃魔法をただ的に対して放つのでなくて、敵を倒すために放つ方がずっと良い経験になるのです。


 実戦に勝る練習はない――そんな言葉を聞いた事がありますけど、きっとそう言う事なのでしょう。まあ何が言いたいかというと、こんな私にだって攻撃魔法はあるという事です。一つの杖を犠牲にした守りの魔法で、私の詠唱は完成します。なんとか騎士ンズラベーダの攻撃からオウラさんもテッケンさんも耐え抜いてくれました。


 ここで、一息つけるように私はこの魔法を発動します。


「星よ、世界よ、輝き穿て『ゼバメントスター』」


 掲げた杖のその先に、一つの星が出来上がります。そしてその星から、全方位に向かって放たれる光の雨あられ。普通は沢山放たれる攻撃というのは、それだけ威力だって落ちる物です。けど、この『ゼバメントスター』はその一つ一つがとても強力な威力をしてます。強力だけど、厄介な特性が一つあります。それはこの魔法はフレンドリーファイアが有効な事です。普通はパーティーを組んでたらそれはないんです。魔法の余波の影響は受けても、その魔法事態の影響は受けないのが普通です。けどこの魔法は受けます。


 普通に巻き込まれたら、プレイヤーなら一発でHPを全て持って行かれる程度には強力です。だからこそ、大規模なパーティー戦では使いづらいってのもあります。


「テッケンさん行きますよ!」


「おう!」


 二人はゼバメントスターが放たれたと同時に、こっちに向かってきてます。フレンドリーファイアが有効な魔法ですからね、下手したら二人も危ないです。けど、これは私が出した魔法。それを制御する練習だってしてます。ある程度なら、狙いを絞る事も出来るのです。だからこそ、より多くの光を騎士ンズラベーダとレッドドラゴンへと向かわせて、逆にオウラさんとテッケンさんには向かないようにする。まあこの場合、今はオウラさんがテッケンさんを背負ってるから、一人分だけに当たらないようにするだけで良いです。


 これは事前に打ち合わせてた事。大丈夫、私の元まで来たら安全圏です。

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