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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1794 前に進む為のXの問い編 167

 LROは心をくみ取る。スオウ君はよくそう言います。そして私もそれは感じます。心を強く持って、壊れるな! と願ってると、耐久度以上に障壁が持ったりしてくれますからね。それは事実なのです。 

 ゲームである以上、その仕様の通りに本当なら……というか、普通なら発動するはずでしょう。いえ、そう発動せざる得ないと思うんです。そこまで詳しくないですけど。でもどうやってなのか、LROには遊びなのか、猶予なのか、それとも拡張性なのか……そんなのがあります。事実、私はなんとか障壁で耐えてる間に、結界魔法を発動させて、この窮地をしのぎました。薄い膜を前方とかに張るだけの障壁とは違って、結界は私たちの周囲に、四角の箱のようなものを作り出してます。それは私がさっき投げた鈴を四隅の頂点に持ってきて出来てます。


 通常、障壁よりも強固なのが結界となっているので、これは衝撃程度では壊れることはありません。ビリビリしてますけどね。


「とっさにこれだけの結界を作り出すか。よい口をしてる」


 なんか騎士ンズラベーダいやらしいことを言ってきます。セクハラじゃないですかそれ? 口を褒められたのなんて初めてですよ。まあ騎士ンズラベーダがそういうセクハラ的な意味で言ったとは思ってないですけどね。けど現代の……リアルで考えたら、セクハラだと思われてもおかしくないのかなって思います。


「それはどうも……」


 とりあえずお礼を言っておきました。すると再び六つの腕に分かれた剣を騎士ンズラベーダは構えました。


「礼はいらん。なぜなら、ただ私がたぎってるだけなのだから」


 それは私で興奮を……いえいえ、そういう事じゃなくて、それなりに強敵と認められたというか、私の頑張りが認められたと言うことでしょうか? 毎日寝る前に早口言葉の練習をしてた甲斐があったというものですね。


 バチバチとなんだか奴の剣に電撃が乗りました。そして力強く一歩を踏み込んだと思ったら、爆発するようにその踏み込みが弾けて、一直線にこっちに向かってきます。そしてまるでそこには何もなかったかのように奴の剣が私の結界を突き破りました。


「つっ!?」


 私たちは奴が動いた直前には動いてました。なにせこうなるのは分かってました。確かに結界は障壁よりも強度的には高いです。けど破れないものではないです。それもエクストラボスとかいう最上位に位置してるようなボスが一人で作った結界を破れないわけはない。

 だからこれは想定内……想定内なんですけど……


(一瞬も持たないなんて……)


 ちょっとはショック受けても良いですよね。

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