表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1789/2702

1789 前に進む為のXの問い編 162

(決まった!!)


 私は杖を握る手に力を込めてそう思いました。だってようやく……ようやくまともにと攻撃が当たったのです。でもあれって下に居るオウラさんもダメージというか? 衝撃を食らいませんでしょうか? だって騎士ンズラベーダの下に居て奴の体を拘束してたのはオウラさんです。腕と足を取って身動きを封じて、そのがら空きの胴体にテッケンさんがスキルの拳をたたき込みました。それによってこっちにまで伝わってくるような風圧が発生しました。

 けど地面が陥没する……とかの衝撃ではないですね。


「その程度か? やはり軽いな」


 そんなことを騎士ンズラベーダは言ってます。確かにテッケンさんは小さいですからね。その分攻撃に重さが乗らないから、軽い――っていう印象をよくもたれます。それにダメージも大仰だった割にはそれほどでもないですね。これが逆だったら……オウラさんとテッケンさんの立ち位置が逆ならダメージも変わったかもしれないです。けど二メートル近くある大きさの騎士ンズラベーダを押さえ込むとなったら、同じくらいの身長があるオウラさんでないと無理でしょう。

 テッケンさんでは不可能です。精々に足回りにへばりつく……とか腕にへばりつく……とかそういう格好になってしまいます。一つも押さえることは出来ないでしょう。でもそもそもが騎士ンズラベーダはまだまだ本気出してないです。だってその腕は六本あるんですよ? その中の使ってるのは二本だけです。残りはうねうねしてるだけです。その腕を使えば組み付いてるオウラさんを振りほどくことも出来たはず。


「これで終わりじゃないぞ!」


 そういって騎士ンズラベーダの腹の上に乗ってるテッケンさんが更に攻撃を繰り返します。よく見ると、騎士ンズラベーダの体にはテッケンさんがインパクトを与えた場所に何やら文様の様なものが浮かんでる。あれは……そっか、そういう事ですか。だからこそ重さよりも手数をテッケンさんは選択したんでしょう。


「オウラさん!!」

「はい!!」


 次の瞬間、オウラさんが騎士ンズラベーダの背中を蹴って奴を空中にへと放り出します。あの重そうな巨体を何メートル蹴り上げるんですかね? どんな脚力をしてるのでしょうか? いや、オウラさんですしね。


「さあ、次は何を見せてくれる? 我にまともなダメージを与えてみせよ」


 思ったんですけど、このボス、よく喋ります。こう言う個別に挑むような、シナリオがないタイプのボスってそんなに喋ったりしない物ですけど……まあそもそもが人型でないのが多いですから会話できないのは普通なんですけど……ここまで喋ってくるのも珍しいです。そんな騎士ンズラベーダに向かって二人はただ敵を見据えてる。


 余計な事を言わずに、二人とも騎士ンズラベーダの所まで飛びました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ