表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1770/2699

1770 前に進む為のXの問い編 143

「はっ!」


 オウラさんが正拳突きを一発かます。するとダンジョン全体に振動が響くような、そんな地鳴りがしたらなぜかモンスター達が消えて言ってた。おかしい……あの人、本当におかしい。私はそんなことを思いつつ「大丈夫ですか?」と声を掛ける。


「このくらいはたいしたことではないです。というか、ここは訓練にはもってこいですね。なにせ体力も傷も即座に回復できます。まあ命の危機がないので、実戦かと言われると気持ちをそこまで持って行くのは大変ですが、修練だと思えばこの場所以上の場所は見つかりませんね。手加減の必要性がないですから」

「……そうなんですか」


 オウラさんは強い。分かってたけど、この人の強さは本物だ。だってスキル頼りの強さじゃないもん。この人の強さは純粋に人間を超えた強さだ。それを元から持ってるから、更にLROで比較的簡単に得られる基礎的な身体向上のスキルによって、それだけで並々ならぬ強さを発揮してる。だってさっかきからこの人武器使ってない。ほぼ全て素手である。


「ですがそれにはやはり元の体により近い方が良いのは確かですね。そうでないとここでの経験が現実で生かされません。なるべく今の私の正確な数値を図って制作しましたが、やはりどこか違和感のような物はありますからね」

「違和感ですか?」

「やはり反応が少し通常より遅いのです。コンマ数千分の一くらいですが」

「それは認識できるものなのでしょうか?」

「なんとなく分かる物です」


 オウラさんは普通にそんなことを言ってるが……いや実際そんなコンマ数千分の一を分かる奴って居ないです。この人やっぱりおかしい。冗談……って事を言う人でもないし実際オウラさんの動きを見てると、冗談じゃないと分かる。なんか……ね。


「またですか」


 ここはダンジョン、しかもかなり敵の密度って奴がおおい。だから攻略するのにはかなりの時間が必要と思われダンジョンだと思う。少しでも油断したら敵に囲まれてその物量で押し切られる……そんな場所。でもどこか安心感が私にはある。いや私たちかな? テッケンもオウラさんを連れてきて正解だったと思ってる。


「ふん!」


 うん……突っ込んでくるモンスターは一瞬にしてかなりの数が消えていく。本当にそれってただの素手による攻撃ですか? と言いたい。もうね、常識が……現実での常識もそうだけど、このLROの常識も崩れるよ。動き的にはスオウ君の方が全然早いと思う。スオウ君の動きは実際目で追えない感じになって来てる。

 それにいろんな所を飛び回るしね。けどオウラさんは違う。しっかりとその脚を地に着けてる。そしてただ突く。それだけだ。それでモンスターは消えていく。訳が分からないよ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ