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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1769/2698

1769 前に進む為のXの問い編 142

 私とテッケン……それにオウラさんは三人でダンジョンに挑んでる。LROにはダンジョンとは現地の人達は読んではないが、そういう場所がいくつかあります。攻略された物もあれば、まだ攻略されてない物あって、それは50以上は見つかってる。大体人里離れた場所にあって、独自の生態系を作り出して特殊なモンスター達が跋扈してたらそこはプレイヤーの間ではダンジョンと呼んでいます。


 でも私たちが挑んでるのはそんな見つかってる50のダンジョンの一つ――じゃありません。最近、二人で冒険してる時に見つけたダンジョンです。だから私たち三人以外には誰も知らない場所です。こういうことはたまによくある……みたいな? たまによくある……って日本語間違ってると思うけど、そういうしかないのです。なにせLROにはまだまだ謎が満ちてます。いくら世界を横に踏破しても、上も下もありますからね。上は空が、下には地下や海があります。そこに何もない……なんてLROに限ってそれはないと思ってます。事実、海に関する言い伝えはLROの現地の人達の言い伝えに色々とありますね。そういうのはきっとフラグでしょう。でも海はウンディーネの領分なので、なかなかに難しい。もちろんLROはゲームだから水中でも息をする方法はあります。それでもウンディーネ以外の種族は海の中だと大幅に動きも戦闘能力も落ちます。

 そして海のモンスターは強い。特に深くに行くほどに海のモンスターは強くなります。だからなかなか厳しい物があります。まあ海よりも今はこのダンジョンです。


(ここならもしかしたら……)


 私は未練がましいかもしれないけど……リセット以前の友達であるピナをずっと探してる。確かにこの世界はスオウ君によって一度リセットされました。けど、ピナはこの世界のどこかに居るはずです。なにせピナ自体はこの世界に実装されてた存在の筈で、イレギュラーではなかったはずだから。

 でも私とテッケンさんはこの世界をかなり探してきたけど、今までにまだ見つかっては居ないです。最近、なんかスオウ君がヤドカリを手懐けてて、スオウ君がコードを改造してそれをやったとのことでした。それを聞いて、テッケンさんは――


「小鳥とかにして貰えばいいんじゃないか?」


 ――とか言ってくるけど、そうじゃないのです。私が求めてるのはピナであって、ペットではないの。でも分かってる。この世界で再び出会えたとしても、それは以前のピナではない。桜色の綺麗な昇竜がピナです。見た目は一緒でも中身はきっと違う。なにせピナはリセットしてる。

 あの優しい子はそれを受け入れてくれた。そして私たちは別れ際に約束してました。


『絶対にもう一度迎えに行くから』


 ――て。だから私は諦めない。諦めちゃいけない。なにもピナは覚えてないでしょう。けど、私が覚えてるから。だから私は、諦めない。

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