表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1764/2745

1764 前に進む為のXの問い編 137

「よし! やるよスオウ!」

「ほどほどにな」


 アーシアはそう言って街の外のモンスターに挑んでいく。その後ろにはヤドリカもついて行ってるから、街周辺のモンスターに後れを取ることはないだろう。この街の周辺にはなぜかアンデッド系のモンスターが多い。もしかしたらスカルドラゴンの影響が未だに残ってるのかも知れない。

 まあでもアーシア的には都合が良い。なにせアーシアは自然から発生してるようなよく分からない奴だ。動物のことは大好きだし、そのせいか見た目動物的なモンスターはちょっと苦手っぽい。でもアンデッドなら問題ない。さっきからパチンコをめっちゃ飛ばしてる。一体何がアーシアの武器に良いのか……実際メッチャ迷った。


 だってアーシアは普通の女の子……ではないが、戦いが出来るような子ではない。特殊魔法とかが使えるのかとか思ったけど、なんかそこら辺よく分かってないみたいだ。ただ明確に持ってる力があるにはあるみたいだ。なんか妖精的な存在の声が聞こえる。ささやき声みたいな物がきこえるらしい。

 多分アーシアが生まれたときに側に居た奴等の声が聞こえるんだろう。そしてなんか成長促進? 植物的な物の成長を促進させることが出来る。孤児院で育ててた花とか一気に咲かせてたから皆びっくりしてた。それに何故かアーシアが咲かせた花は枯れないらしい。多分自身の力を花に注いで維持してる臭い。

 何の意味が? とも思うが、本人は綺麗な花が好きだからまあ良いんじゃないかな? 元々魔法なんてそんなもののような気もする。便利とか役に立つとか、敵を倒す――とかじゃなく、ただ自分のために……そういう魔法というか力の使い方があってもいい。

 そして最後にアーシアはどうやら種なのか種子なのかそんなものを手の中で生み出せるようだ。両手でも片手でも良いが、手をこねこねしてると出てくる(らしい) なんか知らない間に孤児院が花でいっぱいになってたのはそれが原因みたい。

 でも当然孤児院にも限界はある。それにどうやら自身で生み出した種子でなら、アーシアは何処にでも花を咲かせることか出来るみたいだ。と言うわけで建物の中にまで花でいっぱいにしようとしたアーシアをメカブが止めた。でもアーシアは自然と手をこねこねとしてしまうくせがあるらしい。そうなると種子が生まれてしまう。そうすると種子をどこかに植えないと……と言う衝動みたいなのに駆られるようだ。


 ちょっとは我慢出来るようだけど、それも長くは続かない。それに我慢すればするほどにこねこね――こねこね――としてしまう。そうなると負の無限ループだ。これは不味い……と想ったメカブが――


「じゃあこれで遠くにでも飛ばせば?」


 ――とかいって適当にパチンコを与えた。何故にそんな道具を与えたのか……それはただ単純にアーシアが貧弱だったからだ。それに女の子はそんなに遠くに物をなげられない。アーシアなんて投げるフォームおかしいから上手くいって二メートルくらいにしか落ちないし、うまくいかなかったら真上に飛んで真下に落ちるってよくあった。

 だからそれじゃたまらない……と言うことでメカブの奴がパチンコを与えたのだ。これにはメカブの奴グッジョブである。別にそのときは戦わせる……なんて想ってなかった。普通に孤児院で生活して貰って、たまにいろんな場所に連れ出せれば……とか想ってた。

 でもなんかいつの間にか軽いクエストを受けるようになってたんだよね。これもメカブのせいだ。あいつが――


「働かざる者食うべからずよ」


 ――とか一番働いてない奴がどの口で言うのかって事をいって小銭稼ぎをさせてたのだ。これには僕もオウラさんも激おこだよ。けどアーシアは楽しんでた。まあなら――って事で戦闘できるようにちょっと鍛えるかって事になったんだけど、そこで問題になったのは戦闘手段。

 でもそこに丁度良く上手く噛み合ったのがあのメカブが与えたパチンコである。スリングショットと行った方が良いのかな? でもあれオモチャだからね。パチンコでいっか。でもあのときのメカブのどや顔……今思い出しても腹が立つ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ