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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1758 前に進む為のXの問い編 131

 僕たちは沼地からレスティアのアジトへと戻ってきてた。沼地にいって遊んで、そして戻ってきたからそこそこ良い時間だった。大半は仕事があるから――とかいってログアウトしていった。真面目かな? 悪党……はまあただのそういうプレイってだけだからね。みんなちゃんとリアルも大事にしてるみたい。

 僕もとりあえずログアウト――する前に孤児院へと行って『アーシア』と『ヤドリカ』の様子を見ておきたい。そんな事を思ったんだけど……


「ねえ、ちょっと良い?」

 

 ふわっとした紫色の髪を肩よりも長い感じで伸ばしてる『パメリア』がそんなことを言ってきた。最初にあったときはテア・レス・テレスの制服を着てたわけだけど、今はもうアレに身を包むことは無いだろう。なにせこいつの手引きで僕とメリッサはヴァレル・ワンを盗んだわけで、それで色々と大変なことになった。

 テア・レス・テレスは来る者拒まず、去る者追わずだけどあれから警戒してる――とかは聞かないな。会長の奴はそういうのもそもそもが組み込んでたんだろう。まあだからと入って、もう一度同じようなことを許す奴ではない。だから下手にテア・レス・テレスの振りとかはしないからあれから一度もそれを着たのを見たことはない。

 もしかしたらちょくちょくテア・レス・テレスの振りしてその恩恵にあやかってる……のかもしれないが。なにせテア・レス・テレスの制服のコピー品って結構出回ってる。そんなにおしゃれ感がある物ではないんだけどね。黒一色やら白一色とかだし……そんなパメリアは自分の正体を出してからは、結構露出高い服ばっかり着てるから困る。スカートはメッチャ短いし、パンツはいてもなんか破れかけてる。お腹は絶対に見せてるし、胸からいつもむやみに何か取り出してる。

 きっとアニメとかの影響受けてるんだろう。インベントリから出した奴をそういう風に見せて取り出してるだけ……だと思うが、パメリアが言うには受けが良いらしい。実際、リアルでそんなことをやる奴なんていないからね。そんな場所で暖められた物を渡されると、男はあほな顔になって頭も警戒ゆるゆるになってしまうのかもしれない。


 色々と諜報的な活動をやってるようだしね。そんなパメリアは僕とは一定の距離を取ってる感覚があったんだけど……何せ僕は会長とはそれなりの関係……とか想われてるし。まあけどここでは会長への不満とかを色々と言ってたりはしてるんだけどね。それをやることで裏切ってもおかしくないとか思わせてるんだよね。

 流石に僕とあいつが幼なじみで付き合ってる……なんて事までしって……るかかはわかんないから、そこまでプライベートな不満を言ってるわけではない。一応どこでも言われてるような、テア・レス・テレス一強になってしまったから、それに対するエリアバトルへの不満とかそんなことを吐き出してる感じを演出してる。


 今一番、テア・レス・テレスとぶつかるかもしれないと言われてるのは上位のチームを押しのけて、ローレのチームが一番の有力候補になってるからね。なにせ僕が所属してるし、僕をつかってヴァレル・ワンを盗ませたのでは……とかローレは思われてるね。

 しかも前の頂上決戦のエリアバトルで負けた方で一番良い思いをしたのはローレだ。あいつだけは負けた中で唯一エリア増やしたし。まあきっとローレとテア・レス・テレスをぶつける為に大手のチームも動いてるんじゃないだろうか? てかこいつはもしかしたらそんな依頼を受けて動いてるって事も考えられる。


「どうした? 珍しいじゃん」

「そうかしら? 仲間でしょ?」

「うん……そうだな」


 まさかこんなうっすい仲間なんて言葉を聞くとはね。きっと僕も、そしてパメリアも互いを仲間――なんて思ってない。このチームの他の奴等は結構仲間と思えるんだけどね。いや、仲間というか友達って感覚が強いけどさ。馬鹿をやる友達。でもパメリアだけは違う。こいつは明らかに一線引いてる。だから仲間でも友達でも今は無い。そうはっきりと言える。

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