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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1755 前に進む為のXの問い編 128

 僕は悪人顔のおっさんと交代してヴァレル・ワンへと乗り込む。まあそもそもこれ……僕のヴァレル・ワンだけどな! いっつも僕で検証するからなこいつら。だからとりあえず僕のヴァレル・ワンに組み込む。いやまあ実際これ、僕の――と言って良いのかは定かじゃないが、会長からの了承はとってるし、いいだろう。

 それにこれが悪党達にとっては丁度良い戦果って事になってる。なにせ僕と会長の繋がりとかって学校の奴等は知ってるし、会長とは共に戦った事も何度もあるし、エリアバトルだって会長側で参戦してたからね。勿論チーム的には違って助力してた形だけど、それなりの関係なのは広まってる。

 だから僕がただ手ぶらであいつとは仲違いした――とか言っても信じられないだろう。だからそこでこのヴァレル・ワンである。テア・レス・テレスがこれから広めようとしてたとっておきのヴァレル・ワンを盗み出してテア・レス・テレスの予定を大幅に狂わせることで、一矢報いた……的なさ。そんな風に思われて、実際こいつらは疑ってない。勿論、それを誘導したのはパメリアの奴だから奴だけは僕が会長と切れてないのでは、と疑ってる。


 まあけどまだ僕は別のチーム。具体的にはローレの奴のチームに所属してるからね。完璧に繋がってる……とも確証をもてないみたいな? よくよく考えたら今の状況でローレのチームから離れたら、テア・レス・テレスへと移籍するため……とか疑われそうだな。


(色々と面倒な……でもこんな時こそ!)


 僕は色々と考えてた事を振り払って、アクセルを踏んだ。その瞬間、一気に加速してGが体にかかる。おおう、確かにいつもよりも加速が上がってる。ゼロからトップスピードに乗るまで以前よりも早い。でも更にここから、ブースターを噴かせることで、速度を更に限界突破することが出来る。具体的には音速を超えられる。


 まあけど……僕は雷帝武装で音速くらい超えてるけどね。あれも後から音が追いついてくるし。多分あんな感じだろう。雷帝武装も最初はまっすぐにしか進めなかった。早すぎて曲がれなかったんだよね。さっき悪人顔のおっさんが言ってたのも、最初僕が雷帝武装に振り回されてたのと一緒だと思う。

 でも今の僕は雷帝武装でも動くことは出来るように成ってる。直線的に動き回るって事をしてるだけなんだけど……まあ実際、他にこれを使ってる奴らがいたとしても、直線でしか使用はしないだろう。だってカーブとかブースターをふかして入ったら、絶対に曲がりきれないのは目に見えてるもん。


 僕はコクピットに新たに追加されてるボタンを押す。すると加速が更について内臓が押しつぶされるような感覚がした。


「うっ」


 そんな声が思わずもれる。なるほど……と思った。確かにこれは下手に機体を動かすとそれだけで制御を失ってドンガラガッシャーン! となりそうだ。でも恐れてたら何も出来ない。実際、この沼地にある岩が迫ってきてる。僕以外にはこのスピードを追い越して障害物を破壊できる奴なんていない。

 だから絶対に避けないといけない。


(落ち着け、ヴァレル・ワンは耐えられる)


 機体かビキビキと言ってるのはきっと気のせいだ。僕は直前で意を決してハンドルを操作する。ヴァレル・ワンは右にわずかにそれてそして岩の横をすり抜けるようにして回避した。

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