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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1730 前に進む為のXの問い編 103

「覚悟……」


 そういったフードを目深くかぶった怪しい奴。いや、僕も今は同じような格好してるけど……そいつは間違いなく、僕を追いかけ回してた刺客だ。

 あいつは本当にアホなの? と思う。せめてもうちょっと人気のないところで襲えよ。僕とは違うんだぞ。


(いや、思ってて悲しくなってくるけど……)


 いやマジで。だって僕を襲うのって実際どこでも良かった。最低限、僕の知り合いが居なければ、簡単に一対一に持ち込めたんだ。だって……知り合い以外に僕を助けようって成るプレイヤーはいなかったからだ。まあ大体わざわざリスクを冒してPKに対抗するよりも、野次馬根性を出す奴らが多いとは思う。

 でも正義感マシマシプレーをしてる奴だっている筈なんだ。そういう奴等の正義とは何だと言いたい。困ってる人、ここに居ましたけど! 礼儀に乗っ取るなら決闘システムを申し込むべきだけど、刺客がそんなのするわけもない。


 そこだけは感心するけど、あの刺客には躊躇いって奴がない。声を掛けた数瞬後には既に動いてた。その一瞬で会長はアーシアを背後にやって、紙を一つ取り出してる。

 刺客の攻撃は阻まれ、しかもそのまま拘束された。光りの縄みたいなのが、刺客の体を締め上げてる。僕も動こうとしたけど……やっぱり会長に助けなんていらないな。そう思ってると、会長の背後、まあこの場合は会長とアーシアの背後から、なんか影のような物が盛り上がった。上から見てるから気づいたけど、会長達は気づいてないかもしれない。このままじゃヤバい。

 そうだ、あの刺客何かよくわからないが、分裂というか分身が得意だったな。その力だろう。背後から分身体が迫ってる。今度こそ僕は風を掴んで飛ぼうと思ったけど、その分身体は一刀のもとに切られた。

 でも更に分身体は出てくる。けどそれもまた別のプレイヤーが今度は「ふん!」と気合いを入れてその自慢そうなハンマーで潰してた。さらにはまたまたま別の奴がどこからともなく現れた分身をなぎ倒す。それらが続いていってようやく、分身は出てこなくなった。


「もう終わりかな?」

「ズルい……全部こいつのせいだから」

「は?」


 なんか気づいたら拘束されてた一番初めのオリジナルかと思われてた奴も消えてて、代わりに何故か僕の隣に似たようなローブを目深にかぶった小柄な奴が僕を指さしてる。

 おい止めろよ……それじゃあまるで僕が黒幕……


「あいつが会長を狙った張本人か!」

「このレスティアで会長さんに手を出そうとするなんて身の程分からせてやろうぜ皆!」

「あいつはテア・レス・テレスに敵対して会長さんを傷つけようとした。昨日みたいなテア・レス・テレスの介入はきっとない! いや逆にあいつ捕まえれば褒賞だって夢じゃないぞ!」

「「「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」


 もうね、めっちゃやだ。もちろん一目散に逃げた。

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