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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1729 前に進む為のXの問い編 102

「そういえば刺客のあの女はどうなったんだろうか?」


 昨日会長に引き渡して、この花の城の方で取り調べとかしてたはずだけど……でも結局はあれもプレイヤーな筈。完全に拘束する……何てことは出来ない。だって拘束されたって結局、ログアウトをしてしまえば逃れることは簡単だからだ。

 そう考えると今日も来たり……ぐったりするな。でもペナルティーを科すことは出来るんじゃないか? って思う。いや普通の……とういうかこれまでのLROの既存の場所なら、プレイヤーがそんなことは出来ない……と思う。

 一応かなり悪質なら、運営に報告とか出来る。でもそこは運営だからね。腰が重いところがある。まあ僕の場合は運営側に知り合いがいるし、もっと早く対処してくれるような気はするが……でも個人間の問題で介入されない可能性の方が大きいと思う。

 なにせそれで被害被ってるのは僕だけだし、それにあの刺客だって、出会い頭に襲いかかってくるって言うだけだしね。なにかこのGAMEコンセプトに違反してるのかと言われば……うーんってなる。なにせ自由がコンセプトだし。


「とりあえず気づかれないように、アーシアと会長との様子でもうかがってるか」


 僕は抱きかかえてるやどかり擬きにそういった。勿論返事を期待してる訳じゃない。けどやどかり擬きは僕の言葉がわかったかのハサミをチョキチョキとならして応答してきた。きっと「わかった」とか「了解」っていってるんだと思う。

 装備に外套を追加して、それで顔を隠す。この程度の格好をしてる奴等は結構居るから目立つことはないだろう。問題は寧ろこのやどかり擬きだな。こいつが町中で動きまくってると目立つと思う。一応あんまり人が居ない屋根とかから見るつもりだけど、やっぱりこうやって抱いてるのが一番かもしれない。

 これならなんかリアルなやどかりの人形をもってるんだな――って思われるかもしれないし。とりあえず僕は会長とアーシアを追って街へといく。


 最初はアーシアは何か借りてきた猫のように、会長に対して縮こまってた。でもそこは会長である。あいつは誰とでもすぐに仲良くなる奴だ。上手く相手のパーソナルスペースに入り込むんだよね。今まであいつが仲良く出来なかった存在って奴を僕は知らないよ。

 それこそ同年代の子から、年下、そして遙か年上まで、あいつは誰とでも仲良くなる。あいつが何人もの登校拒否児童達を舞い戻らせたから……今や僕たちの地域は問題児はとりあえず日鞠に任せておけば安心だ……何て感じだし。

 だから借りてきた猫状態のアーシアも陥落は早かった。ものの十分くらいで、二人は仲の良い友達になったみたいだ。街を見て回って、出てる屋台で軽食を取ったり、デザート食べたり……楽しそうにしてる。


「様子見する必要なんてなかったな」


 そもそもがこのレスティアで会長相手に何かやろうなんて馬鹿は居るわけが……


「見つけた……昨日の恨みはらさるべきか――覚悟」


 うん、どこにも馬鹿って居るんだね。それは僕を熱心に襲ってた刺客だと思う。

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