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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1725 前に進む為のXの問い編 98

 学校は色々と慌ただしいが、僕には関係ない。選挙も終わって、季節は夏が近づいてきてる。今年の夏休みは一体何をしようか? そんなことを考える。

 去年はLROで死ぬような体験をした。でも最終的には良い思い出になったと思う。摂理も助けれたしね。流石に今年は去年みたいな事にはならない……と思う。

 それにずっとLROってのもね。それでいいのか青春? って感じじゃん。そもそもが僕にはちゃんとした彼女が出来たのだ。なら夏休み……というか夏という季節はとても大切でビックなチャンスな季節だと思う。ほら……世間のカップルは夏に進展をするらしいじゃん。


「まあ、夏に別れるカップルも多いけどな」


 秋徒の奴がそんな余計な一言を言いやがる。それはもしかしたら僕たちじゃなく、そっちに適応されるかもしれないって事を忘れるなよ。寧ろ僕たちよりも秋徒の奴の方が危ないと思う。

 何せ向こうはなかなか……ね。年の差もそうだけど、過程の違いがね。既に秋徒の奴は将来を見据えてるってのが大きい。立派だけどさ……あまりにも早計な気も……まあ愛さんが秋徒にとって運命の人なら、それでいいと思うけど。


 そういえば学校の生徒達の僕への態度がちょっと軟化した気がする。多分だけど原因は日鞠と付き合いだしたからだろう。なにせ全校生徒……ほぼそう言える人数の前で告白……したみたいな物だし。どんな罰ゲームだよって今になると思う。

 いや、そのときも思ってたかな? でも今の皆の態度を見るに、結構な数の生徒達が僕と日鞠の関係にモヤモヤしてたみたいだ。まあ日鞠は最初から僕のことを特別なことを隠すことなんかしてなかったからね。


 それなのに僕はなあなあな態度でやり過ごしてた。そして僕は学校では平凡で、対して日鞠は入学してからここまでめざましい活躍。信者を獲得して行くにつれて、日鞠の周囲の奴等の僕への不満がどんどんたまっていってたみたいだ。


 それがようやく解消……いや、日鞠を独占することになった僕へのやっかみは勿論ある。けど、僕が日鞠とくっついたから、これで逆に摂理は完全にフリーと見なされた。

 きっとこれから日鞠の代わりに摂理へと色々と思いが向いていくだろう。実際それは良いかなって思う。いつまでも僕と同じ家に住んでる訳にもいかないと思うんだよね。多分せめて高校までだろう。

 そしてそれは摂理が頼れる……というか、心を開いてる人がとても少ないからだ。そしてまたまだ世間での生活が心配だからって感じ。でもそれも高校卒業くらいまでには慣れるだろうし、沢山の友達を作ってくれたらきっと自然と自立していくんじゃないかな? 


 そして異性でも、僕じゃない誰かに目を向けるのは大切かなって思うし。僕が特別に見えるのは僕が摂理を救ったからだ。その感情が今は大きいんだと思う。でも、そのうちもっとフラットに男子のことを見れるようになるんじゃないかな。そうなれば、良いと思ってる。


 ちょっとだけ居心地が改善した教室は昔ほど針のむしろじゃない。だから放課後までも楽だった。さてさて今日もLROだ。

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