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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1724 前に進む為のXの問い編 97

「なるほどね。じゃあ私もその森に行ってみる。スオウがいないと攻撃されそうだし、一緒に行ってね」


 朝、僕と日鞠はお互いの部屋の窓越しにそんな話をしてた。昔はよく使ってたけど、最近はそうでもなかったこの家越しの会話。まあ気軽に日鞠がこっちに来るようになってからは別にこうやって会話する必要がなかっただけ……ではあるんだけどね。

 でも最近は日鞠の奴もあんまりうちにこなくなった。それこそちょっと前まではいつも……それこそ365日やってきてた勢いだったのに……だ。まああの頃は一人だったしね。この家に一人だったから、寂しくないようにこいつは毎日来てたんだろう。一応僕だって一通りの家事くらい出来るからね。でもそれでも必要以上に構ってたのはこいつなりに心配してくれてたから――と言うのはわかる。

 そして今はあんまり来ないのは、今はこの家に僕以外も住んでるから。だからこうやって昔の方法で会話してる。勿論今の時代スマホで良いじゃんって気がするが……なんかたまたまね。たまたま朝起きて窓開けたら、丁度同じタイミングで窓が開け放たれのだ。目が合ってのちょっとした沈黙。そしてふたりで「おはよう」って同時に言った。

 僕たちは幼なじみだ。ずっと一緒に居た。そしていまや恋人だし……なにもおかしなことじゃない。朝だから日鞠の奴はいつもの野暮ったい黒縁眼鏡もしてないし、それどころか化粧一つしてないが、地味だけど、愛らしい顔って奴だ。まあ普通に可愛い部類だしね。

 そりゃあ摂理とかクリスみたいなワールドワイドクラスの美少女とは比べることは出来ないが、でもクラスの中で二番目くらいには実は可愛い顔つきしてる。それを見せないように普段してるだけだ。だからどっちかというと実はLRO内での会長の姿の方が素顔的には素に近い。


 まあけどLROには美形揃いだからね。素顔晒しても結局埋もれてるけど。でも日鞠的にはそんな自分の顔気に入っては居るらしいけど。


「一緒に行くのは寧ろ良いけど、あの森って何か予定とかあったのか?てかその森の守り神みたいなのは古くから居るとか宣ってたけど」

「整合性を取るためだよ。いきなり土地が降って降りるわけにも行かないしね。まあその土地の生き物がそう認識してるのはそういうことだね。確かにあの土地は私たちが勝ち取った物だけど、それはプレイヤー目線でしかないからね。いまや」


 落ち着いてそういう日鞠。多分運営とLROとエリアが繋がる前に話し合いは行われていただろうしね。確かにLROと繋がるのは魅力的? なのかもしれないが、繋がらなければ好き勝手に開発できる。そもそもがテア・レス・テレスのエリアは全然平和的な奴だけど、エリアバトルを想定して作ってるチームとかどうするんだよっていうね。まあでもそんなのもう考える必要ないんだろうか? LROと繋がるエリアは一つだけ? わからんけど。

 とりあえず放課後に一緒にアーシアを迎えに行く約束をして僕たちはそれぞれ朝食に赴いた。

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