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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1712/2698

1712 前に進む為のXの問い編 85

 僕は雷になった。まさに一瞬の出来事。僕は一瞬にしてシ○ガミ様の首を体から切り離した。それは比喩なんかじゃない。言葉そのままの意味だ。実際にシ○ガミ様の頭部は体から切り離された。


「すっスオウ! やり過ぎだよ!!」


 アーシアのびっくりするような声が聞こえる。確かに端から見たらやり過ぎかもしれないね。でも僕は油断なんてしないよ。そもそもがステータスも見えないような相手だ。頭と体を切り離しても、それで死んだかなんてわかんない。いや一応僕にはコードを見る目がある。

 だからこそコードを見れば生きてるか死んでるかってのは実はわかる。もちろん、細かな数値なんてのはわかりようもないけどね。


(まあそもそもがアーシアは殺すなんて思ってもなかっだと思う……)


 あの驚きようはそういうことだろう。いや実際僕も雷帝武装をしたけどさ、実はどうにか防ぐんじゃないかって思ってはいた。けど……ね。そのまま入っちゃうものだから驚いた。

 まさかこんなにきれいに入るとは僕も思ってなかったもん。でも入ってしまったものはしょうがないし、逆に考えた。ここまで何もしないということは、僕がそれだけ強かった? シ○ガミ様の想像の域を超えてた? 確かにそんな風に考えることもできる。でも……僕はそんな楽観主義者ではない。だからこそ、僕は普通に警戒してる。


『想像以上の速さだな。驚いたよ』


 やっぱりだけどそんな声とともに、僕の足下の草とかから根が伸びてきた。僕は移動せずに雷帝武装の雷だけでそれらを一掃する。そして片足を軸に半回転してもう一度シ○ガミ様へと体を向ける。そして再び僕は消えた。そして転がってる頭と胴体を切る。でも止まらない。パチッという音とともに、僕は消えて何回も……それも何回も何回もシ○ガミ様の体を切り刻む。


『調子に乗るな!!』


 声はさらに力強くなり木の幹くらいのツタの集合体が襲いかかってくる。さすがに周囲に放電するくらいではこれは防ぐことはできない。でも……ドガンドガンという雷が落ちるような音ともに、木の幹くらいありそうなツタの集合体が切り裂かれる。しかも切り口は電気で焼けたようになってるから植物の回復力でも再生はできない――


「へ?」


 ――とか思ってたら、普通に切り口じゃないところから絡まって同化してやがる。おい、どっからでも組み合わせ出来るってことかよ。そんなの反則……とかいっても仕方ないか。


 ツタは組み合わさって、大きな巨大な腕へとなった。でもいくら再生能力が高いといっても、僕の突破力の方が高い。それに完全に向こうは僕の移動速度についてこれてなんか無い。焦る必要は無い。雷帝武装で圧倒できてる。直線的な動きしか出来ないが、向こうは全然追いつけてない。


 とりあえず襲ってくる根の集合体を切りまくる。


「これじゃあ僕を止めることはでき――ん?」


 なんか体が引っかかった? 空中で僕の体が止まる。いやびょーんと何かが引っかかって伸びてる感覚がある。勢いがそがれた。


「これは……うおっ!?」


 進んだ方向と逆に投げ出される感覚。すると後ろにエグいツタのとげみたいなのが出来上がってる。串刺しにする気か? 確かに雷帝武装は細かな移動は出来ない。でも、一直線に動くことだけは最速。僕はくるくると回ってタイミングよく伸びてきたとげを蹴って、距離をと――


「またかぁぁぁぁ!!」


 ――再びまっすぐに進んだら何かにぶつかって再び同じように後方に投げられた。このとげの逆方向に見えない何か……網とかがある? コードで見てみたら確かにある。でもどうやらそれは前だけじゃないな。どこにも張り巡らされてる。無いのは、とげが襲いかかってくる後方だけ。


 逃れても意味は無いということだ。なら叩き潰すだけ。僕はフラングランの左手側を投げる。比較的細いとげたちを破壊しつつ、一番根元の太いところに刺さった。


「爆ぜろ!!」


 その瞬間、フラングランが青白い雷撃を放って爆発を起こした。そしてその爆発で出来た爆煙の中へと僕は飛び込む。

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