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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1709/2747

1709 前に進む為のXの問い編 82

『停滞? 私たちは世界と共に、寄り添って生きている。世界がゆっくりと進むように私達もその歩みを合わせてるんだ。停滞してるわけじゃない。

 それなのに貴様達はなんだ? 世界のことを考えずに、自分達の時間を押しつけてくる。世界を自分達の物かのように、跋扈するその姿は傲慢だ』


 シ○ガミ様そういってその無機質な顔を横に震う。傲慢ね。確かに……人は傲慢かもしれない。でもそれも最初はただ生きたかったからだ。それに今だって寄り添ってる種族は半分くらいは居るじゃん。しかもそもそもが基準が違うよね。

 多分だけど、シ○ガミ様には寿命という概念は無いと思う。それこそこの星、世界と同じ感じだろう。けどこっちには……プレイヤーと言う存在に寿命があるかは知らないが、この世界で生きてる人達にはちゃんと寿命はある。

 しかもそんなにリアルの世界とは違わないし、むしろ普通の人達では危険がある分平均寿命は短いだろう。長く生きてる種っているんだっけ。けどそれでもきっと百年とか、二百年とかだと思う。それでも、シ○ガミ様にとっては刹那みたいな物じゃないか?

 このLROの世界の人々の普通の人間的な人達はそれこそ人生五十年的な感じた。それくらい見逃せよ……と思うよね。こっちが少ない命で一生懸命戦ってるのに、だだ森の中で年中……というか一生引きこもってるような奴に言われたくない。


「それって何かをやった奴とやらなかった奴の違いだろ。世界に合わせてないかもしれないけど、皆、少ない命を生きてるんだよ。ただぬぼーとしてる奴に言われたくないだろうよ」

『本当にどこまでも生意気な奴だ。世界に生かされていると言うことも忘れてしまったか?』

「皆恵みには感謝くらいしてる」


 LROの世界はリアルほどに進んでなんか無い。だから文明って言ったってそこそこだ。だからこそ、自然に左右されることは大きい。農作物とかさ。そんな中、自然に感謝してない奴なんていないだろう。

 世界をないがしろにしてるわけじゃない。ただ誰もそういう視点ではまだ見れないってだけだろう。地球温暖化――とか言い出したのだって、近代に入ってからじゃん。だからもっとじっくりとまっててほしいものだ。まあそこまでこの世界が発展するのかは知らないけど。

 そもそもがそういうこと、していいのって感じだし。LROだからどこまでも受け皿大きそうだから、近代化をしようと思えば出来そうではある。石油とかあるのかな? 


『その子は自然がないといきてはいけない。存在が出来なくなる。君ではどうにもできない』

「そうなのか?」


 僕はシ○ガミ様の言葉を確認するためにアーシアへと聞いてみる。けどアーシア自体は首をかしげるだけだ。自分がどういう存在かわかってないもんね。むしろシ○ガミ様がアーシアを知ってることの方が謎だし。


『ここはきっと居心地が良い。気に入ってくれる。寂しい思いもさせないよ』


 そう言ってシ○ガミ様は周囲にリスやウサギやかわいい系の動物たちを呼び出した。ズルい奴である。それにアーシアは目を輝かせてる。


『その者といっても、きっと君はつらく苦しい思いをするだけだ。それに人の地には自然が少ない』

「レスティアは花の都って呼ばれてるけど?」

「なにそれ、行ってみたい!」


 ふっ、勝った。僕はそう思った。

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