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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1677 前に進む為のXの問い編 69

 僕が金魚のように口をパクパクとさせてると、それを無視してアーシアとシ○ガミ様は話しをしてる。


「お願いって何?」

『そうだね。こっちに来てくれないかな?』


 おい、絶対それは行っちゃいけない奴だろう。いい顔をした大人が子供を浚うときに飴とかお菓子差し出して「ちょっとこっちに来てくれないかな?」とか行ってる光景が思い浮かんだわ!!

 声は出ない……けど――


「スオウ……」


 少しはアーシアも不安に思ったのか、こっちをチラリと見てくれた。それだけで十分だ。僕はアーシアに向かって首を横に振う。


「えっとね……そこから話してくれてもいいよ?」

『来てほしいんだ君の足で』

「ここで聞くよ?」

『駄目なのかな? 僕が君たちとは違う見た目をしてるから……』


 そういってシ○ガミ様はうなだれるようなポーズをしてる。いやいや、ぜったいにそれ演技だろ。そういうキャラじゃないからね。僕が知ってるシ○ガミ様って。まあ実際、あのシ○ガミ様ではないけど……


「そうじゃないよ! 見た目なんて私気にしないんもん」

『それじゃあ、きてくれるよね?』


 可愛らしい感じに首をこてっとしたつもりなのかもしれないが、実際全然可愛くないからね。お前自分の見た目がどんなんかわかってるか? かなり不気味だぞ。てか人の顔を貼り付けてるのなら、せめて表情くらいは作れよ。能面なんだよ。そもそもが声だって頭に直接響いてくるみたいで口動いてないし……そこからして不気味なんだよ。


 あの純粋なアーシアでさえ、迷ってるくらいだからね。まあきっとそれは僕が事前に言ってたことをちゃんと胸に止めておいたって事なんだろう。嬉しくはある。

 でももしももっとあのシ○ガミ様が可愛らしい見た目してたら、アーシアのことだから警戒感ゼロで駆け寄ってた気もするけどね。さっきから声は出せない……けどそれなら……


『なんでそこから動こうとしない? お願いがあるのなら、そっちが誠意って奴を見せるのが礼儀じゃないか? それともただの野生動物にそれを求めるのは酷だったかな?』

「え? スオウの声が頭に直接聞こえるよ!?」


 軽く驚いてるアーシアだけど、シ○ガミ様は鋭い眼光を向けてる。いや、別に表情は能面のままだけど、なんか射貫かれてる気がする。もしかして頭に直接言葉を届けられるのが自分だけとでも思ったか? そのくらい僕だって風を使えば出来る。

 別に普段はやる必要が無いからやらないだけだ。それにちょっと面倒だし……でもそうも言ってられないしな。掴みづらいが、声を届けてもらうくらいは出来るみたいだし、これで僕も会話に参加出来る。

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