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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1696 前に進む為のXの問い編 58

 まずは海岸沿いを歩いた。気持ちいい風が吹いてる。僕は気持ちいい潮風を浴びながら、上を向いてそこにある物を見た。それは太陽だ。

 ここに来たときから思ってたけど、太陽の位置が変わってない。普通のエリアなら昼でも夜でもそこはエリアの持ち主次第でどうとでも出来る。

 けど……


(テア・レス・テレスのエリアはそうじゃない筈なんじゃ?)


 テア・レス・テレスの持つエリアはLROへと統合されてる。だからこそ、このLROの中の国の人達だって行き来出来るようになってるんだ。そしてLROに新大陸……的な感じで組み込まれてるから、時間の感覚もLRO基準になってるはず。

 僕は大体学校終わりにログインするわけで……早くても四時とか五時とかに成るわけで、確かに今の時期はだんだんと日が長くなっていく時期だけどさ、それでもログインしてから数時間は経ってる。既に日が傾きだしてもおかしくないんだよね。

 でも太陽は変わらずに頭上にさんさんと輝いてる。これは一体どういうことだ? 時間……とは絶対だ。以前のLROならリアルの時間とは違って早めに進んでたから、こういうことはあっておかしくない。でも……今は違う。リアルの時間とLROの時間は完全に一致してる。そういう世界にリセットされたんだ。

 だからこの太陽の高さはおかしい。でも実際そうだからね。


(ここは繋がっていないエリア……とか?)


 でもそれなら……僕は隣のアーシアやヤドカリもどきを見る。こいつらが自然にいるのはおかしいし、アーシアみたいな存在が発祥するのも奇妙だ。なぜなら普通のエリアは完全に管理されてる。不確定要素なんてのは……多分無い。あんまり使ってないからわかんないけど。そしてLROはあえて不確定要素を残してる気がする。


 もしかしたら開放してないエリアは何か特殊な制限がかけれるのかも? LROには繋がってけど、何かが制限される代わりに、干渉出来る幅が大きくなるとか……そこら辺の案配を自分達で調節出来るのなら、いろんな土地を作りやすくなるのかも。

 実際いろんな土地を作るって実時間でやるなら何年必要だよって事になる。それこそ数十年じゃ無理だし、数百……いやもっとの数千とかの途方もない年月が必要になるかも。それだけ大地というのはゆっくり変化していく物じゃん。


 切り離されたエリアならそれは簡単にできる。でもテア・レス・テレスのエリアはLROと繋がることで自由がきかなくなってる。でもそれも少しはいじれるとしたら……得たエリアに特色を出しやすくなるのかもね。そもそもが関東一帯……かそれ以上とも言われてるテア・レス・テレスのエリアだけど、その全容を知ってる奴って居ないしね。


 うーん、なんかただ散歩してるだけな感じになってる。このエリアのモンスターってこっちから仕掛けないとそうそうこっちに仕掛けてくる奴がいないから……本当にただ海岸デートしてるだけ……みたいな。海岸じゃなくて、反対方向の方が良かったかもしれない。


「ちょっとあっちのほうにも行ってみる?」

「うん」


 アーシアはおとなしくついてくる。花のドレスをまとった彼女はなんかどこかのお姫様みたいな……そんな感じを受ける。そんなこと一緒に歩いてるって……なんか変に意識しそう。

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