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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1685 前に進む為のXの問い編 47

 ズルル――と何か視界の端で動いたような……花畑で幼女を探すために、僕は自然と足が向かない方向へと進んでた。まずは普通に歩く。一応視界には幼女のコードの痕跡が写るからそれをたどってね。でもこの花畑に来てからその痕跡はなかなかに途切れ途切れになってる。

 まあ見えるだけ良いんだけど、でもそれにも違和感があった。自然と脚はその痕跡の方へと向かうように動くわけだけど、僕はあえて、その痕跡から外して少し進む。

 するとまた違う方向に幼女の痕跡のコードが見えるんだよね。実際僕の視界はかなり広い。この目が特殊だからってのも勿論ある。だから数歩進んだ程度で新たにその痕跡を見つけるってね……正直おかしい。元から見えてないと。別に痕跡は一個ずつ見えるわけでもないし。


 普通足跡とかだったら、左足の痕跡右足の痕跡……と続いていく物じゃん。砂浜までは実際そういう風に見えてた。けどここは明らかに違う。なんか痕跡が出たり入ったりしてるよう? 明らかに何か惑わせる目的というか……


(てかこれって、僕がコードを見てることをわかってないか?)


 でないとコードで攪乱なんてしようなんて思わないはず。それかたまたまその攪乱的なスキルがこういう風にコードに見せてる……ってだけなのかもしれない。後者の方が確率的には高そうだけど……


 足が自然と向かない方へと進んでいくと、何か甘ったるい匂いが強くなってきた気がする。


(マスクとかした方が良いかな?)


 何か吸ったら不味い物とか空気中に含まれてない? なにせここは花畑だ……そういう花粉とかあっても不思議じゃない。とりあえず……


「風で散らすか」


 自分の周りだけ……と思ったけどそうだ。


「お前は大丈夫か?」


 そう言って足下を見る。そこにはやどかり擬きの姿。てかヤドカリって空気吸ってるよね? 自分の口周りだけで良いか――と思ってたけど、ここはやどかり擬きもちゃんと保護してあげよう。なにせ僕の所有物? というか僕の飼いやどかりみたいだし。

 僕は風を操って甘ったるい匂いが気にならない様に周囲に風の波を作った。風のおかげで何かやばい物が僕たちの中に入り込むことはないだろう。それからも僕とやどかり擬きは見える幼女のコードとは違う方向に進む。すると花畑の中心にキラキラした一帯がみえた。そこに目をこらす。


 すると見えた……


「あの子だ」


 僕に触ってどっか行ったつぼみの幼女。その子がその中心ですやすやと寝てた。どういうことだ? てか彼女が寝てる周囲の花だけ、やたらとキラキラした輝いた物になってる。何あれ、めっちゃ価値高そう。

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