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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1684 前に進む為のXの問い編 46

 自身の目につぼみの幼女のコードの痕跡を表示出来るようにやってみた。すると視界に赤く強調表示で似たようなコードが表示された。

 コードの海の中に、より強く表示される僅かなコード。これだけでも確かに結構違う。普通に見たらコードが幾重にも重なってるからね。このLROという世界の裏側……コードを見ると膨大なそれが幾重にも重なってそして複雑に組み合わさって世界を成り立たせてるからそれは当然だ。

 僕が一歩をふむ度に、コードは波を打つように広がっていき、色々な反応を見せる。それを全てつぶさに観察しようとすると、頭がパンクするのは必至だ。

 だから一つの目的のコードを探すってそのままだと本当にこの砂浜と同じ……砂の中から一つの金を見つけるようなものだ。でもそれが出来る。

 会長が見つけてくれたコードをちょっと自分なりに適用するだけで、それこそスキルの追跡系と同じように、そのスキルを持って無くてもこうやって出来てしまう。

 本当に祝福は全てのスキルを内包した物――といっても過言じゃないかもしれない。でも勿論、それだけ凄い物だから、使うのだって難しいわけで……僕は全然使いこなせてないと思う。


「まっ、あいつと比べても仕方ないか」


 だって相手は会長……つまりは日鞠だ。あいつと比べるとか無駄でしかないからね。人によって出来ることと出来ない事って違う。あいつに出来ない事って思い浮かばないんだけどな。でもほら、時間は誰しもに平等だ。

 日鞠の奴も流石に二十四時間を延長させるとか出来ないから。だからあいつの時間配分は詰まってる。LROだけに時間を掛けるわけには行かない。


 だから僕があいつが出来ない分、LROをやってあげよう。あいつも自分のエリアに何か変な物が居るって成ると気分悪いだろうしな。うんうん、これも相互に助け合ってる結果なんだ。


 そうやって僕は自分の情けなさを薄めてる。そんな言い訳をしつつ、僕は海岸から離れていく。海岸を離れると、すぐに花畑が広がってる。潮風とかは花に悪そうだけど……まあここはLROだ。気にしたら負けだろう。

 それにさっきの幼女はなんかつぼみみたいな感じだったし、こういう場所の方が似合ってる気がする。


「花のせいで情報が……」


 砂とかよりも花の方がコードとしての情報が多い。そのせいで見えづらくなってきたな。まあそれでも僕の目自体が優秀だからなんとかなる。どこまでも続くような花畑を進んでると、なんか違和感ある場所に気づいた。


 幼女のコードの痕跡がぷつりと切れたと思ったら、ちょっと遠くに出現するんだよね。それに……


「なんか無意識に一定の場所を避けてる?」


 そういう風に自然と脚が違う方向に向かうみたいな……なんかそんな心理的な防壁がある気がする。この花畑、なにかある。

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