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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1678 前に進む為のXの問い編 40

 とりあえず僕は軽く脱いだ会長を見た。いやただ単に上着を一枚脱いだだけなんだけどね。でも……なんだろう。この光景にはそれだけで何か眼福だと思える。いやだって綺麗な砂浜に……その彼女がいるんだよ? 

 まあ会長はリアルの日鞠とはそれなりに容姿は違うけどね。眼鏡はしてないし、三つ編みもリアル程やぼったいものじゃない。リアルの方では日鞠は左右で三つ編みを作ってそれをながしてる。

 まあ髪型は実は一緒ではあるけど、なんかこっちの会長の髪には基本黒髪だけど、毛先にかけて色が抜けてるんだよね。だからだろうか、三つ編みでもそこまで野暮ったさがない。むしろおしゃれみたいな? まあけどこういう毛先にかけて色が抜けてるのってこういうゲームでだから許されるのであって、リアルだとかなり目立つよね。


 実際の所出来なくはないと思う。そういう髪色にしてる人ってたまには見るし。でもそういう人と、日鞠って相容れないというか……イメージがね。もしもリアルの日鞠が行き成りこの会長のような髪色にしてきたら……一体何事? となるのが請け合いだ。僕だけじゃなく、きっと学校……いやそれだけじゃなく地域全体で噂になるだろう。


 普通はそんなことはあり得ないと言えるけどさ……日鞠の奴は普通じゃないからね。沢山の人と関わってる奴だ。そして浅く広くというか、浅くない程度には沢山の人に関わってると思うんだよね。

 深く……というほどではないかもだけど、でも皆に好かれる程度には日鞠は沢山の人に関わってると思う。街を歩けば声を掛けられないことがないと言って良いからね。


 まあそんな凄い奴が僕の彼女なんだけど……そしてここは砂浜で、ヤドカリもどきと戯れてる日鞠はとても無邪気に見える。こういうの結構貴重だ。

 あいつが遊んでるってそうそう無い。それに砂浜に素足で波を受けてシャツはちょっと透けてるし……うんうん、こう言うのだよね。まあリアルではまだちょっと早いけど……もう少しで夏休みだし、そうなったらリアルでもこういう光景を拝めるかもしれない。


「ほら、いくよぉ! とりゃあああ」


 そう言って何をやるのかと思ったら、ヤドカリもどきと共にこっちに砂浜に押し寄せる波を合わせ技で僕にかけてきやがった。女の子の小さな手でちょっとびしゃってかかるだけなら別に文句なんて言わないよ。

 それならよくある、「やったなこのやろー」的なイチャラブ展開をしても良かった。でもさ……今の絶対に何かコード仕込んだだろ。なんか会長とヤドカリもどきが腕を振るのに合わせて波が勢い取り戻してここまで来たぞ。


 ちょっとぬれた程度じゃない。びしょ濡れだよ!


「あはははは、スオウびしょびしょ」

「お前な……」


 何か随分とヤドカリもどきと打ち解けたみたい。というか僕よりも既に仲良くなってない? こいつのコミュニケーション能力が恐ろしい。どうやら会長のコミュ力は人間だけじゃなく人外にも適用されるみたいだ。

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