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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1661 前に進む為のXの問い編 23

「よし!」


 僕は自信をつけた。というかじっくりと観察して記憶に焼き付ける……という行為が無駄だと言うことに途中で気づいた。いやほらだって、なんだって記憶しとけって……それがテストでは重要じゃん。だからついつい頑張って頭にコードをたたき込もうとしてしまってた。

 でも別にこれはテストではない。学校じゃここはないんだ。それを思い出したら、ずるしても良いよなって事に気づいた。いや、ずるって言葉は印象的に悪いな。


 別に覚える必要が無いだけだ。絶対に覚えるという行為が社会で必要じゃないって事はきっと多い。でも日本の学校教育って覚えること、自身の頭にたたき込むことが正義かのように教えてる節があるよね。

 あれってどうなんだろう。確かに覚えるってこと事態に意味が無い……なんて言わないが、それが絶対正義じゃないじゃん。今や情報がそこら中に溢れてる時代だ。

 昔と違って何かを得るために本を開くなんてことはしない。いやしてる人もいるだろうけどさ。今や手元のスマホ一つで世界の真理にもたどりつけそうな程の情報に繋がれる時代だ。


 しかもそれが特別なことじゃない。誰しもが――出来る。だから実際はその膨大な情報から必要な物を取り出すスキルの方が重要では? って気もする。

 それで色々と差が出るような……必要な知識はその都度調べちゃえば良い。その精神を思い出した。そして今の時代、コピーとかペーストとか一般的じゃん? 

 まあ流石にそれを学校のテストでしたら怒られるのはわかる。あれは自分の知識を一応は問うてるわけだからね。でもだからここは学校ではない。

 だからコピーしても別に良いよねっていうね。


「これで大体全コピできたかな?」


 僕はヤドカリと戯れてる間にヤドカリのコードをコピーしてたのだ。本当に最初は頑張ってこの目に焼き付けとく! と思ってたんだけど、いやいや、こういう雑魚的なモンスターでもコードはなかなかに膨大だ。きっとこれでもシンプルになってるんだろうけど、流石に記憶しとくのは無理だとすぐに気づいた。

 なので方針変更、僕は攻撃してくるヤドカリの攻撃を躱すついでにその体に触れて、都度コピーしていったのだ。別に見るだけなら離れててもいいが、やっぱり接触した方が色々と出来ることが多くなるんだよね。

 でもこれもいつかは改善したい。なにせきっと会長の奴ならそこら辺もそのままにしとくとは思えないし、そういうことをやってくる敵が現れないとも考えられないし。


(いや、一体何と戦ってるかわかんないけど……)


 そうは思う。まあでもきっとこういう努力は無駄にはならないと思ってるから。コードを得た僕は素早く離脱。僕のスピードにヤドカリが追いつけるわけもない。だから簡単に僕が作り出した何か――の前に僕は戻ってきた。

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