1660 前に進む為のXの問い編 22
コードを使って復元しようとしたヤドカリが異物になってどうしようか……と途方に暮れてる。だって壊そうとしたらめっちゃ泣きわめくんだもん。
いや、実際は泣きわめくなんて可愛い物ではない。めっちゃ不気味だ。むしろ怨嗟の声なんじゃないかって思えるくらいではある。でもこんな風に生み出してしまったのは自分自身で……そう思うと罪悪感が……ね。そこで僕は考えた。
「こいつって元はヤドカリなんだから、そこらのヤドカリのコードを真似すればもう少しまともになるのでは?」
――と。こいつの元の姿だったヤドカリ自体、代わりは実際には居ない。なにせこの海岸のボスみたいにひときわ大きかったからだ。他には同じような大きさのヤドカリはこの海岸には居ない。でも……だよ。きっと形自体はそんなに変わってないだろう。
だって昔のゲームだって形は同じだけど、色とかを変えて特別な敵にしてる……ってのは沢山あった。その場合はその敵の中身自体はきっとそう変わらないはずだ。パラメーターをちょっとだけいじって強くしてる……とかだろう。
ならきっと参考に出来る。実際ここに鎮座してたヤドカリが動き出す前に壊してしまったから、色とかは見てない。まあけど色だってちょっとパラメーターをいじるだけだろう。
僕は早速海岸にいるヤドカリの場所に飛んだ。そしてヤドカリと対峙する。僕に気づいたヤドカリたちは、そのハサミをチョキチョキと威嚇してくる。
ふむ……なんか可愛いな。体長一メートルくらいはあるヤドカリは怖いと言うよりもかわいらしい。おめめもくりくりしてるしね。でっかいはさみは確かに凶悪なんだけど、実際アレで何か切れる? とかいう形状だよね。
いや、実際人間の腕なんかあれだけでかかったら引きちぎれるんだろうけどね。まあけどそれもリアルにあの大きさのヤドカリが居れば……だ。LROではそんな心配しなくて良いし、戦いやすい相手だと思う。
(まあ別に戦う気は無いけど……)
僕はヤドカリと戦う気は無い。まあ向こうはやる気満々だけどね。
「おっ」
なんだろうヂョキンヂョキンとひときわ大きな音がハサミから鳴ったと思ったら、ヤドカリ全体がなんか赤くなった。別にゆでられたわけじゃない。どうやら自分にバフを掛けたみたいだ。
そういうモンスターは確かに結構いる。そして宿から出てる足を素早く動かして近づいてくる。それはそこそこの速さだ。でも僕から見たら正直遅い。
だから僕はヤドカリの攻撃を躱しながら、じっくりとコードを観察してた。