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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1655 前に進む為のXの問い編 17

 死ぬかと思ってしばらく僕は綺麗な海岸を見下ろして休んでた。海から吹き付ける風が気持ちいい。それにテア・レス・テレスのエリアはどこもかしこも花があるから海のにおいに混じって花のにおいもする。はてさて……どうするか? 


(いや、結論は出てるけどね)


 多分だけど鍵はあのでかいヤドカリだと思う。なんかあからさまだしな。アレが鍵のような気がする。一応あのヤドカリらしきモンスターを見る。ステータスバーの横の色は赤……相応の強敵なんだよね。今の僕で赤に表示されるってなかなかだ。

 どういう基準で敵の強さと自分の強さを判断して色分けしてるのかは実は結構謎だけどね。なにせLROにはレベルという概念がない。最初はそれこそ弱っちいから、敵と自分の実力差を図るなんてのはシステムでも簡単だと思う。

 でもこの世界、どんどんとスキルってやつをその身にためていくことが出来るじゃん。そして自身を強化していくのが普通だけどさ……その膨大なため込んだスキルからどういう戦いをするかは結構千差万別だ。


 それを解析してこいつには勝てそう……これちょっと厳しいかな? とか判断するの難しくない? それにそれが個人ならまだしも、大体パーティーで行動する奴らが多いからね。そうなると一人でも膨大な数のスキルなのに、倍々に増えるじゃん。


 とりあえず僕は遠くからコードとしてあのヤドカリを見ることにした。コードとしてみるともっと深いことを事前に知ることが出来るんだよね。様は戦闘前に鑑定を掛けるような物だ。


 もちろんLROにも鑑定ってスキルはある。それが重要って言われてはいる。スキルが熟練していけば相手の情報がどんどん見えるようになっていくからね。 

 でもあげるのは大変らしい。大抵のプレイヤーはとってからその上がりづらさにそのままになってるとか。どうやら何か鑑定の熟練度が上がる条件があるんじゃないかって言われてるが……それはまだ見つかってない。いやもしかしたらこれだけプレイヤーがいるんだから見つけてるやつはいるのかもしれないが、その情報を共有するかはその人の自由だからね。


 でも僕にはその鑑定は必要ない。なにせコードは全てを暴くからだ。うん……だって会長がそう言ってたもん。


(あいつは僕よりも深くコードを理解してるからな……)


 僕よりも一つのコードから見える情報が違うんだろう。てかリアルでもそうだけどね。日鞠のやつは少ない情報から色々と見えるやつだ。てか見すぎるやつだ。僕のこの目は動きとか動的な物を見るのが得意だけど、それとは日鞠は毛色が違う。


 なんというか、あいつの目は物事の本質を見抜くというか……そう言うのだ。だから静的な目なんだろう。僕よりもより深くを読み取ることが出来るから、コードはあいつにとってめっちゃ相性が良い。多分だけど、目の前に立たれたらあいつに隠し事はこっちでは難しいだろう。だって普通コードなんて意識出来ないからね。


 あの刺客も言葉に決してしなくても、きっとその全てを会長事日鞠は看破するだろう。


「まあちょっとでも追いつけるように、僕もあのヤドカリからできるだけ情報をとるか」


 これもコードを読み取る訓練だ。コードを理解して操れるようになれば、その可能性は無限大だ。絶対に役に立つだろうし、僕は頑張ることにした。

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