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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1642/2706

1653 前に進む為のXの問い編 15

「その子が原因?」

「そう、僕のせいじゃないから」


 僕は上手く花の城の内部へと入ってた。会長と連絡取れたからね。秘密の通路を使って城でもかなり奥の方に来てる。そして手土産として、今回の騒動となった刺客を差し出したのだ。


「彼女は……」

「知ってるのか?」

「なかなか有名なプレイヤーだね。二つ名は『影の狂乱者』」

「なんだよめっちゃやばい奴じゃん」


 いや、実感してるけど!? でもまさかそこまで危ない二つ名がある奴だなんて……てか恥ずかしくない? 誰が二つ名なんてつけてるんだよ。いや、確かに有名なプレイヤーにはそういうのが多々あるけど……もしかしたら僕にもあるのだろうか? 


「ふふ、やっぱりスオウは引き寄せる力があるよね」

「なんだよそれ嫌みか?」

「尊敬だよ」


 そうまっすぐにいう会長……いや日鞠にちょっとたじろぐ。てか照れる。そういうの真っ正面から言ってくるのこいつしかいないからな。


「それに彼女はあるチームに入ってるし、彼女が出てきてるって事は裏にはそのチームがいる可能性が高い」

「こいつのチームか……ヤバそうだな」

「やばいね。裏の方では一大勢力を築いてるチームだし。実はトップテンにも入ってくるかも……表に出てきたら……ね」

「そんなにか? ……いや、そんなに裏のプレイヤーっているんだ」

「ゲームだからね。アウトローに生きてみたい人は沢山いるんじゃないかな?」

「なるほど……僕にはもう無理だけどな」


 顔バレしてるからね。確かに皆結構リアルではため込んでるんだろうし、良い子ちゃんでいるのは疲れるよね。ゲームの中でくらいそれらを発散したいと思っててもおかしくはない。そういうのが一定数いるのは納得出来る。


「スオウは目立ってるからね」

「お前だってそうだろ?」

「私はあくまでテア・レス・テレスのリーダーとして……だよ。個人ではそんな凄いなんて思われてないし」


 そんなことは無いと思うけど……


「一プレイヤーとしてスオウはとっても高く評価されてるよ」

「それ、喜んで良い奴か?」


 なんか言い方がアレだから素直に喜べない。それにだからこそ、こういう異常なプレイヤーを引き寄せてるとも言えるしね。会長の奴は僕の心情を察してか、クスクス笑ってる。会長としては日鞠ってそこまで表に出てきてもないし、既にテア・レス・テレスは地位を確立した。ここまでになると、流石にトップに手を出そうなんて奴はいないからな。

 お気楽でいられるわけだ。そもそもが日鞠は別にこっちに本腰入れてるわけでもないし……でもそう考えると、LROに本腰入れてやってる大抵のトップテンチームの奴らがかわいそうになってくるというか……まあ相手が悪かったと諦めてもらうしかないけど。


「それで、こいつから何か引き出せそうか?」

「どうだろうね。お話ししてみようかな?」

「僕とお前の関係がバレるのはまずくないか?」


 こいつは刺客だ。僕と日鞠のつながりがバレたらここまで色々とやって来たことが表になって、自作自演とかばれちゃうじゃん。それは結構な痛手だ。

 それに僕と会長の関係がバレれば、潜入調査とか出来なくなるし……てか絶対に僕、制裁されるじゃん。裏の奴らにどんどん喧嘩売ってる事になるじゃん。嫌なんだけど……


「そこは上手くやるよ。ここはレスティアなんだもん。犯罪者が連行されてくる――そしてそれが主犯ともなれば、私の前に突き出されてもおかしくないよね?」

「まあ確かに……」

「この子の事は任せておいて。スオウはとりあえず……レスティアの街からは離れた方が良いね。飛ばしてあげる」


 そう言って僕は会長に海岸に飛ばされた。

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