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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1652 前に進む為のXの問い編 14

「まだやる気か? スキルは使えないはずだけど……」

「そんなの……関係ない!」


 そう言って刺客は襲いかかってくる。なんでそこまでして襲いかかってくるんだ? こいつ最初は誰かからの依頼とか言ってなかった? それなら今襲うのは違うじゃん。


 だって今襲ってきたってリスクしかない。そういうのってこういう輩って一番嫌うはず……なのにこいつは襲ってきてる。そんなに僕が憎いのか……それともただのバトルジャンキーなのか……後者のような気がする。

 

 でも残念だけどスキルも何も使えない状態の刺客ははっきり言って相手になんかならない。だって向こうは何も使えないが、僕は風が使える。風が使えれば僕は百人力だ。


 どうやらアイテムも制限されてるのか、そこら辺も軒並み使えないからね。アイテムが使えるんなら風以外にも使えるんだが……まあいいさ。風さえあれば僕は強い。少なくとも何もない奴らに後れを取るようなことはないし。


 この目じゃなくても、きっと今の刺客はとっても遅く見えることだろう。だってリアルと同じくらいのスピードしか出せないんだよ? それは遅いに決まってる。


 まあ向こうはきっと僕も同じ条件だろうし、それなら勝てる……とか思ってるんだろう。そもそもが向こうが勝つ必要があるのか謎だが……嫌がらせが目的じゃなかったか? それなら反撃を受けるかもしれないようなことをする必要ってないよね。


(まあいいか)


 そこら辺はこっちがちょっとスッキリとしてからで良いだろう。なにせこいつのせいでとっても大変なことになったのだ。人身御供になってもらおう。

 さっきの大乱闘の中で訳がわからなくなって僕を見失ってれば良かったのにね。僕だって見失ってたし。あのままなら雲隠れできただろう。なのにこうやって僕の前に現れたのが運の尽きとしか言い様がない。


 いや、運とかじゃないね。だって自分から僕の前に現れてるんだから。とりあえず――だ。


 僕は一瞬にして数回切り結んで刺客と位置を入れ替える。


「――あがっ!?」


 一瞬遅れて、僕が消えたこと。そして自分がダメージを負ったことに気づいたんだろう。ミリ残ったHPのまま刺客は膝から崩れ落ちた。


(あっぶな!? まじで倒すところだったわ!?)

 

 すました顔でフラングランを鞘に戻したけど、僕は結構焦ってた。いやだって倒してたら復活地点に戻ってしまう。多分そこら辺もテア・レス・テレスの下っ端達が見張ってるだろうし、そうなると僕には手出しできないからね。

 こいつは直接、会長の下へと連れて行きたい。なのでマジで良かったよ。なんとか生きててくれて。


「なぜ……」


 そんなことをつぶやく刺客。きっと僕がスキル的な何かの力を使えるのが信じられないんだろう。まあ答えてやる必要は無いけど。

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