表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1635/2745

1646 前に進む為のXの問い編 8

(さて、どうするか?)


 この毒の霧自体を吹き飛ばすのは簡単だ。ちょっと風を操ればいける。でもある意味でこの霧を利用して視界を防ぐってこっちにも有用かもしれない。

 これでも僕には見えるしね。僕の目は本当に見えすぎる位だから……まあけど、向こうだって自分の罠にかかった獲物を狩るすべがあるはずだ。だから向こうも僕の姿は見えてるだろう。


(なら、ちょっと演技でもするか)


 僕の力は大体バレてるだろうけど、この目の性能は多分大丈夫だと思う。バレてない。いや、バレててもスキルとかではないからな。リアルでも使えてるし、性能まではわからないはずだし、スキルでもないものを予測するは難しい筈。


 ここで僕がうろたえるような演技をすれば……もしかしたら風を操るのにもクールタイム的な何かがあるのかと思わせられるかも。実際ないけど。そもそもが風を操る……掴むこれもスキルで明文化されてないしね。

 まあだからこそ、祝福を得られる奴ってのがあんまりいないんだろうけど。あんまりというか、今のところは僕と会長だけだし。とりあえずはわざとキョロキョロとしてみえてませんアピールでもしておく。そんな折り、なぜか足下から小刀が競り出てきた。


(多彩な奴だな!)


 これ、僕じゃなかったら避けられてなかったぞ。てかこれでバッチリみえてるのばれてるじゃん。しまった! ここは「うわっーあぶねーなんだこれ!?」的な演技で偶然避けられましたアピールしとくんだった。まあけど今更だ。それにそろそろ本当に落ちたいし、下手な演技も様子見もここまでだ。


「風帝武装」


 僕はそうつぶやくと同時に、自身を中心に暴風をまき散らす。強力な風の吹きざまに迫ってた足が止まる刺客達。そこに僕は近づき、一瞬で六人を切り刻む。そして風が収まったとき、その場にたってるのは僕だけだった。


「やっぱり感触がなかったな……」


 多分だけど、あの刺客……分身か何かだったんだと思う。だからこそ皆同じ格好だったし、似た動きをしてて、更に装備まで同じだったんだ。

 でも……それじゃあ最初に僕にダメージを与えた奴が本体だったかと言われると……謎だな。もしかしたら武器や罠は実態があるものだっただけで、分身にもちゃんとした攻撃をさせることでミスリードをさそってたのかも? 


 まあけどそれよりもなによりも……


「今の刺客、僕が今組んでる裏世界の奴らよりもよっぽど裏にいるよね」


 実力が違ったぞ。いや、僕が組んでる奴らも弱くはない……でも今の刺客は頭一つ違っただろう。なんでこう、厄介ごとが増えていくかな……とりあえず僕はログアウトして眠りについた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ