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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1633 校内三分の計編 243

「私はそれでも面白そうだから、生徒会長やってみたい」


 それはともすれば、無責任だと捉えかねないような発言だったと思う。だって出来るかどうかなんてわかんないけど、とりあえず面白そうだしやってみたい――と言ってるからね。当然それを聞いた一年生の女子はこう言うよ。


「そんな無責任な気持ちで生徒会長をやろうなんて思わないでください!」


 それに合わせてコメント欄でも「それってどうなん?」的な意見もちらほらと見える。それに確かな意思とか、やりたいこととかがあるわけじゃなく、なんとなく面白そうだからって理由だからか、摂理の信者たちも思い切って擁護できてない。


『姫、流石です』


 とか言ってるだけだし。まあそれしかいえないって事だと思う。


「ええっとね、その面白いってのは、遊び半分とかそんなじゃないんだよ? 確かに私には日鞠ちゃんに勝るものなんて一つも無いけど……いや、この容姿は……ね。うん、皆のこの学校の顔になるのは最適かなって」

「別に会長だって地味なだけでちゃんと化粧とかあの野暮ったい三つ編みやめて眼鏡変えるだけで垢抜けるはずです! 田舎くさいとかいもくさいとか皆思ってるけど、それを気にしないくらいの有り余る功績を会長は持ってきてくれてるんです! 

 顔しかないのに代表面される方が迷惑です。皆そんなの許すわけがないです!」


 一年生の彼女はそう言ってコメント欄に視線を移す。するとそこでは「あり」か「なし」が繰り広げられてた。そして野暮ったいとか言われた日鞠へ擁護とか所々に見られる。案外皆、お飾りとしての顔だけには摂理に期待してる声がある。まあ大体信者たちだけどさ。

 摂理が顔になると皆が誇らしくなれるって言ってるね。別に日鞠が会長でも誇らしくとなれるとは思うが、日鞠姿を進んで見せたいかというと、そうでもなかったってのが本音なんだろうね。

 会話の中でここの会長はすげーんだ――とは、胸を張っていえるけど、写真とかでその姿を見せるのはちょっと……なんじゃないんだろうか? 

 日鞠も別に不細工なわけじゃないし、顔で気になる部分なんて無い。地味だけどバランスは整ってるしな。ただぱっとしない見た目にさらにぱっとしない要素を組み合わせてるから、地味さがマックスになってるんだ。


「皆、この人の顔にだまされてる。何も出来ないんじゃ意味なんて無いよ」


このコメント欄の会話に一年生の彼女はそう渋そうな顔をしてる。でもそこでクリスがこういった。


「そうデスか? 何も出来ないのが逆にいい事ってあると思いますデスけど」

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