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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1608 校内三分の計編 218

「それではスオウ、普段の日鞠のスケジュールを教えてくださいデス」


 一体どれだけ日鞠の奴がせわしなく動いてるか……それをクリスは皆に示したいらしい。それで日鞠がどれだけ無理をしてるのかって事を全校生徒に訴えたいんだろう。


(まあ、それはいいけど……)

「僕だって日鞠のスケジュール完璧に把握してるわげじゃないし……」


 てかそれなら、普通に生徒会の誰かに教えてもらった方がいいのでは? たぶんだけど、生徒会役員には『秘書』的な役割をしてた人がいた筈。まあ雨ノ森先輩だけど。でもあの人も中々の食わせ物感あるからな。


 見た目おっとり風の優し気な先輩だけど、強かな一面はあると思う。なんかちょっとクリスが苦手そうな相手というか……実際クリスは誰とでもすぐに仲良くなるし、雨ノ森先輩とだって険悪な所は一度だって見たことはない。

 でも仲がいいかと言われると「うーん」といったところだ。なんかね……なんか笑顔で話してても笑顔が怖いというか……二人とも腹に一物あるなって感じがね……だから流石のクリスでも雨ノ森先輩には頼めなかったのかもしれない。


「いいですよ。そんな完璧なものなんてあらかじめ用意してたようなかんじになっちゃうじゃないデスか。幼馴染から見た日鞠の行動を知りたいんデス」

「なるほどね。まあそれなら……でも最近は朝飯も作りに来てくれないし――ヤバ」


 僕は自分の失言を発した後に自覚した。だってモバイルモニターには今の発言で早速視聴者達がコメントしてる。


『なんだって?』『会長に朝飯作らせてたのか!?』『幼馴染だってそれはどうなんだ?』『会長の手料理とか俺だって食べたい!』『会長にそんな面倒な事させてたのかよ!』


 とかなんとか怒涛の勢いで僕に対する非難が来てる。こいつらあれは日鞠が勝手にやってただけだっての。まあ確かに日鞠が作ってくれるからって僕の料理スキルはとんと上がらなくなってたのは事実だけどさ……でも望んでやってたの日鞠だ。

 僕は日鞠の方をみた。すると日鞠が口を開いてくれる。


「皆さん。スオウに朝食を作ってたのは事実ですけど、スオウを非難するのは違います。私が望んでやってたんです。だってまずは胃袋を掴むのが男性を落とす近道だと昔から言われてますからね。

 そして私たちはこうやって付き合ってます。女生徒の皆さんは参考にしてもらっていいですよ?」


 ここで初めて僕と日鞠が付き合ってたことがプラスに働いた。日鞠の言葉に説得力を持たせたんだ。なんか付き合っててよかったなって思った。

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