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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1601 校内三分の計編 211

「それでは気を取り直して、立候補者たちに熱い、選挙関連の答弁を繰り広げていただきましょう!」


 司会の日の出ジャーナルの男子生徒が『選挙関連』って部分を強調していった。まあさっきは全く違うことへといったからね。つまりはここからはが本番だ。


「ちなみに休憩時間にとったアンケートによる支持率はこのようになっております。現生徒会長『立花 日鞠『さんは支持率86パーセント、その次に『桜矢 摂理』さんが支持率12パーセント、最後にクリスさんが2パーセントとなっております! ……ああえっと、さあどうぞ!」


 おい、その発表は大勢を決定づけないか? もうコメント欄でも決まったんじゃね? っていう空気が流れ出してるぞ。でもまあ仕方ないとはいえる。一応日の出ジャーナルの方は仕事をしただけだろう。今の支持率を可視化してその変動でもって場を盛り上げる……算段だったはずだ。

 けど……な。これは……


(だって日鞠が圧倒的じゃん)


 わかってた。わかってたハズだ。なにせ相手はあの日鞠だ。クリスが落ちてなかったらもしかしたらクリスと摂理で30パーセントくらいは取れてたかもしれない……がそれでも焼け石に水だな。

 なんといっても、やっぱり日鞠が強すぎる。なにせ実際に、この一年で日鞠は学校を変えてるからな。それを目の当たりにしてる生徒たちはそれは日鞠を支持するに決まってる。

 それが無いのは一年生たちだが……でもこの支持率を見るに、一年生も大半は日鞠に流れてるとわかる。だって一年は三年よりは少ないが、二年よりは全体数的に多い。


 この学校はここずっと生徒が減少してた。実際この日本が少子高齢化に向かってるし、それ自体仕方ない事……となってた。なにせ普通の区立学校だ。別段目新しい事なんかないただの地元の伝統校で、とりわけ目標も才能もないような地元民が集まる学校だったんだから、子供の減少と共に生徒数が減るのは自明の理だった。


 けど今年それは反転した。ただなんとなくいかなきゃいけないから、とりあえず入る――という枠の学校だったここが、つまりは選ばれたという事だ。


 今までは優先順位的にただの滑り止め的な学校だったのに、それが変わってきてる証が、新入生の増加だ。そしてそれを成したのは日鞠の功績だろう。

 みんなが変化を感じてきてる。しかもいい方向の変化だ。それを途切れさせたくない……少なくとも自分たちが卒業するまでは……と思う人たちは日鞠にながれる。

 だからこそ、ここまで圧倒的になるんだろう。


(いや、マジでこのディベート意味ある?)


 って言いたくなる支持率だ。

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