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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1600 校内三分の計編 210

「ええと、話を戻すためにも一度休憩をはさみましょう!」


 司会の日の出ジャーナルの彼の言葉に誰も文句は言わなくて、まだ始まって十分くらいだけど一度と閑話休題するために休憩に入った。僕はとりあえず椅子から立ち上がった。


(まあ立ち上がったけど……別にそんな疲れてる訳じゃないな……肉体的には)


 そう肉体的には別に疲れてない。精神に来ただけだ。とりあえずトイレにでもいくか? まあ休憩時間にとりあえずトイレとか、女子みたいだけど、逆に女子たちは動いてない。日鞠は一緒に座ってる子と何か話してる。そういえば日鞠の隣にいる子はみたことない。

 生徒会か? もしかして何か意図があって生徒会とは違う生徒を引き連れてきたのかもしれない。


「摂理、行くわよ」

「え? え、鈴鹿ちゃん?」


 グイグイ引っ張って鈴鹿の奴が摂理を引っ張っていく。ちょっとでも気分転換させたいんだろう。だってまだ始まってないし。あくまでさっきまでのは軽い雑談……うん、雑談の筈だ。本題には入ってない。

 きっと今の状態ではだめだめだと鈴鹿の奴は判断したんだろう。


(うーん、摂理たちが出て行ったからちょっと待つか)


 僕もこの部屋から出たいところだが……摂理たちの後を追うようなことはちょっと……な。だって何を思われるか分かったものじゃないじゃん。クリスの奴は精神力がそこらの高校生の比じゃないからか、クリスの映像だけ暗転させずに流してるみたいだ。

 あいつに肯定的なコメントばかりじゃなくなってるのにな……


「私が場を温めておきますデス!」


 とか言ってた。おしゃべりが好きなんだろうな……なんて楽観的に僕は思ってない。絶対にこの休憩時間に不利になってる自分の情勢をどうにかする気では? まあできるかはわからない。それにクリスは元から勝つ気はないだろうし、その雰囲気をどっちに持っていきたいのかよくわからないが、他の二つの陣営が暗転してる今なら、もしかしたらやりやすいってことはあるかもしれない。


 聞いてる限り、なんか面白話してるだけだけどな。日本とアメリカのカルチャーショックとかを面白おかしく話してる。


 とりあえず摂理たちは見えなくなったし、僕も部屋の外に出た。


「帰るか?」


 実はその選択肢があるんじゃないか? とかおもっちゃう。だってもう関係ないだろ? さっきまではなんか話の中心にいたが……これからちゃんと票集めに走るはず。そうなったら、僕は必要ない――だろう。 なら僕が帰っても問題ないよね?


「って無理だよな……」


 だって生放送だしね。帰ったら再開した瞬間わかるし……月曜から絶対に学校で気まずくなる。今でも気まずいが……逃げた奴ッてなるじゃん。今まではただのやっかみだったと思うが、嘲笑になるのはちょっと……全校生徒にそれをされると困る。

 それに僕がそういう立場になると、ほら相対的に日鞠まで下に見られるとかなると……


(いやないな)


 この学校の日鞠の地位は盤石だ。僕のマイナスは日鞠に影響はしそうにない。それに皆日鞠が僕の事を好きだってわかってたから妬みひがみがあったわけだしな……今さら嘲笑ていどではな……ならあとは自分の気持ちの問題だけど……やっぱり帰るのはやめた。ちょっと外にでて、空気を入れ替えて僕はすぐに配信してる部屋へともどる。

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