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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1593 校内三分の計編 203

 日鞠の奴が僕の事を話題に出したから、コメント欄が……うん、まあ荒れるよね。僕は用意されてる水を口に含む。おかしいな、まだ何も発言なんてしてないはずだが……いや、発言する気なんてないんだけどね。


「何を言ってるんデス摂理? 皆わかってましたデスよ。摂理がこいつを好きって」


 そういって僕の首に腕を回して、僕の事を引き寄せるクリス。おいやめろ、お前のでかい胸に埋もれるだろうが――


(めっちゃいい匂いが!)


 ――やばいこれ、頭くらくらする奴だ。それに柔らかいし……まあ制服とかブラとかあるだろうから、めっちゃやわかい……って訳でもない。けど女子の胸に触れてるってだけで……ね。それはもう幸福が押し寄せてくるといっても過言じゃない。だからきっとコメント欄は『うらやまけしからん』と僕を非難してる事だろう。


「ちょっとクリスちゃん!」

「なんですか摂理? 自分のおっぱいに押し付けたいデス?」


 こいつ、僕で遊んでやがるな。いや、僕と摂理で遊んでるのか。既に自分が勝つことはないから気楽にやってやがる。そもそもがクリスの奴は勝つ気なんてなかっただろうけど……それでも一応は今まで真面目に選挙活動をしてたのにこれだ。


 そろそろこいつに非難を向ける奴らがいてもおかしくないと思うんだが……こいつの異様な人心掌握術によってそれが起きないんだよな。さすがによく思ってない奴はいると思うが……それが表面に出て来ることはない。


 まさかとは思うが、金で買収してたりするんだろうか? いや、クリスの場合は金でなくてもいい。こいつは諜報委員だ。情報なら吐いて捨てるほどにもってるだろう。

 それを使えば、こいつなら他人を誘導するくらいわけないと思う。こんな無邪気な仮面をかぶってて、でもその裏では悪魔のような狡猾さで動いてる。


(こんな奴にいいように使われてたまるかって思ってるんだけど……)


 いかんせん、下手に触ったり動いたりすると、それもまたクリスの思うつぼのような気がして下手に動けない。だって女の子ってどこ触ってもやわかいじゃん。


「クリスちゃん、あんまり人の彼氏に色目を使うのは感心しませんよ。それに、沢山の人に見られてます。お痛はほどほどに」

「そうデスね。摂理の可愛い反応も見れましたし、このくらいでいいでしょう。その反応、雄弁に語ってるようなものデスからね」

「うっ……私は……」


 なんとか解放されたけど……なんか空気が。だって摂理的には皆に自分の心をばらされたというか……僕自身もそれを聞いてるわけでね。これってある意味で公開生告白させられて、しかもフラれるのが前提みたいなさ……いや、流石に酷くないかこれ? 摂理は下を向いてる。目から落ちる雫がみえる。

 いや……うん、それは泣くよ。よし、このままクリスを悪役に……ってなんで僕がめっちゃ非難されるの!? もう本当に予想通りすぎるわお前等!! といいたくなるほどにコメント欄が僕へのヘイトであふれてた。

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