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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1587 校内三分の計編 197

「ゴミ。信じられない」


 ゴミを見るような女子に、今まさに「ゴミ」と言われてしまった哀れな男子は誰か? そう僕です。


(クッソ、言い返したいのに、言い返せねえ!)


 だって客観的に見たらまじでゴミだから。今の僕の行動ね。ディベートまであと20分くらいだ。十時くらいから一時間半くらいして、さらに昼休憩を挟んで一時間くらいはやる予定だ。

 ライブで配信もするが、もちろんアーカイブも残して、生徒ならいつでも見返すことができるようにする予定らしい。


 そのために日の出ジャーナルと生徒会の面々がさっきから会場としてる会議室とその隣の教室でガチャガチャとしてる。パソコンを持ち込んで、カメラを設置、さらにマイクに証明まで準備してるんだから相当だ。それに壁のそれぞれの面にはその立候補者の公約を掲げて、なんか背景が寂しくないようにしてる。それはそれぞれの正面のカメラが彼女達を抜いた時に、背景に映るようにしてあるんだろう。


 色々と考えてる。まあけど、教室の構造上長方形だからな。一人はどうしても背景が遠くなるような……とか思ってると、なるほど……なんかベニヤ板みたいなのを貼って、背景が同じ距離感になるようにしてた。


 何こいつら? テレビマンか何かなの? どっからそんな知識出てくるんたよ。それにそのセットを組む知識はどっから持ってきた。


 なんか最近、日鞠の影響のせいで、この学校の生徒会のメンバーの多芸感がおかしくなってる気がする。生徒会ってそういう事をやるの? ってね。まあもちろんそういうのが得意な人とかにも手伝ってもらってるは思うけど……


(そういうのってなんだ?)


 演劇部とかってこの学校にあったっけ? それならまだ……こういうセットを作る知識とかあってもおかしくない。いや、別にこの学校にそんな知識がなくても、日鞠の場合は問題がないか。なにせ他校との繋がりも強化されてるし。そっちに頼めば知識なんていくらでも……


「まさか、彼女の前で他の女の隣に座るなんて……どういう神経してたらそんなことが出来るのかしら? 信じられない」


 めっちゃ嫌味……というかもう真実だけど言われる。反論しないからってこっちの事情も少しは鑑みてくれても良くない? お前らただ、日鞠が僕と付き合ってるのが気に食わないだけだろ。


「まあまあ、そんなに言ったらスオウがかわいそうデスよ」

「お前がいうなよ!」

「あなたが言わないでください!」


 なんかクリスのアホな仲裁に僕と生徒会女子の声が重なった。こんな風になったらちょっと気恥ずかしくなる……とかあると思うんだけど、さらにめっちゃ睨まれた。


「ちっ」


 さらに舌打ちまで!! 


「これからは後ろ、警戒した方がいいですよ」


 怖い!! どんな警告だよ。刺されるの? 刺されるのか僕。そうんな物騒な事を言い残して、彼女は仕事に戻って行った。それからも生徒会の誰かがくるたびに僕に侮蔑の視線を送って嫌味を言っていく。もう早く始まってくれないかな? と思った。

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