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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1566 校内三分の計編 176

「でもスオウが日鞠と付き合うのはメリットありますデスよ。結局、皆わかってたことだし、確かにデメリットもあるですけど、どこぞの誰かに獲られたと思われるよりも、結局のところ、皆がわかってた鞘に戻るってことで納得はしてくれるんじゃないデス?」

「そんなこと……」

「このまま変な噂が流れ続けるよりは、確定させたほうがメリットあると思いますデスけど。まあ完全完璧に日鞠のこの噂を払拭できる方法が他にあれば別ですけどね。投票までに今からあとどれくらいありましたっけぇ?」

「…………」


 そういってクリスの奴が指で投票までの日数を数える。わざわざそんな確認なんてしなくても、生徒会役員ならそこらへん、完璧に把握してるだろう。

 だから、クリスは煽ってるんだ。これ見よがしに指折り数えて、時間がないってことをアピールしてる。確かに生徒会では噂を払拭することは難しい。なぜなら、それは生徒会が当事者である日鞠と近しいからだ。

 てか生徒会が日鞠の組織と皆思ってるからな。そんな身内から出た発表を信じるかってね……けどねお前等……


「おい、なんで僕と日鞠がその……つつつつ、付き合うとかそんな風になってる訳?」


 口にすると、途端に恥ずかしくなるな。だって……付き合うとか……僕みたいな童貞には口にするのも恥ずかしい言葉だ。もちろん、それを想像したことがないっていえば嘘になる。でも……実際、今と何が違うんだって……ね。だって今までだって僕と日鞠の距離は近かった。

 でも最近はちょっと遠いと思うときはある……か。それが付き合うっていう契約で強固になるのなら……ある意味いいような気もするけど。

 いや、そもそもいきなりこの場で……なんて……


「わかってないデスねスオウ。こういうのは勢いデスよ。今なら、全校生徒が許してます!」

「許してないですよ! ねえ皆さん!!」


 そういって生徒会役員の女子が周囲の生徒たちに同意を求めてる。皆さん最初は生徒会役員の女子に賛同して首を縦に振っていた。けど……クリスの奴が――


「でもーこのままもしもあの画像の相手と日鞠が結ばれたら、ますます学校に来なくなるんじゃないデスかね? なにせ日鞠は授業は免除されてるんだし。

 けど、スオウとなら、今よりも頻繁に学校に来てくれるかも? それに別にスオウと付き合ったからおしまいじゃないですよ。皆が信仰してた日鞠が同じところまで下りてきたって感じで、もっと皆フランクに接することが出来るかもデス。

 そうなったら……チャンスがあるとおもいませんか?」


 ――とかいうクリスの言葉で揺らいだ奴らがいるらしい。スマホの画面にも意見を反転させてる奴らがみえる。きっとこの状況、全校生徒に注目されてるよな……こんな中で付き合うとか、なんとかやることなんてある? プライバシーを尊重してほしい。でもこの状況も、そしてクリスも僕を逃してくれる気はない。

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