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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1565 校内三分の計編 175

「ふーん、へぇー、そうなんだぁ~。良いデスよ~。いいデスねぇ」

「戯言を」


 クリスと生徒会役員の女子で反応が全く違う。クリスはとても面白いって感じでニマニマと笑ってる。この顔見ただけで、もうさっきの発言を後悔するには十分だ。時間が戻せないかなって思ってる。

 それに対して生徒会役員の女子は瞬きもせずに僕を睨んでる。やばいよこの子。目が逝ってる。殺されそうなんですけど……眼力だけで……


「えっと……あのな」


 僕は自分の発言をどうにかしようと何か言葉を発しようと試みる。けど……何を言ったらいいのかわからない。だってあんな発言したわけだしな。

 それにここで「違う」とか言ったら、なんか日鞠があのイケメンに取られる気がするというか……いや、それを認めてるかのような気がするというか……もやもやしたものがあるんだよ。複雑な男子高校生の心境なのだ。

 きっと幼馴染に女の子がいる人ならわかってくれるだろう。この複雑な心境を。彼女とは家族のように育ってきて、お互いに特別には思ってるけど、そういう関係ではなかったけど、成長するにつれて――っていうそういうのだよ!

 うん、自分で何をいってるのかわかんなくなってきてるな。


「なるほどなるほど~、スオウは日鞠とは今すぐにだって付き合えると。確かにスオウと付き合うなら、あのキス写真がただの見え方の問題という発言も説得力が出てくるかもしれないデスね。なにせ彼氏がいたら、他の男性とそういう事……する訳ないデスし」


 そういう事――てところで自分の唇をすぼめてエアーなキスをして見せるクリス。絶対に面白がってるだろ。それに何かこいつのいい方的に、今すぐに僕が日鞠と付き合うかのような……


「認めません!! そんなの会長になんのメリットもありませんよ! こんな奴と付き合うなんて、会長に一ミリもメリットないじゃないですか!!」


 酷い……そこまでまいうか? こいつには人の心がないのか? 目の前でよくもまあ、そこまでボロカスに言えるな。確かに僕と日鞠が付き合ったって、日鞠にはなんのメリットがある何思えないのは事実だけど……


「何言ってるんですか? メリットなんて、愛の前には関係ない事デスよ」


 そういって突っかかってきてた生徒会役員の女子を適当にあしらうクリス。クリスがやけに近くに来たら、彼女はちょっと頬を赤めて距離をとった。


「愛なんて……そんなの……」

「生徒会の人たちはよく、知ってると思ってましたデスけど? 二人の関係」

「それは……」


 そういってこっちを見ると、こっちを見るタイミングで目を鋭くする生徒会役員の女子。一瞬でそんな殺し屋の様な目ができるってすげーな。


「日鞠は別にスオウを好きな事、隠してないデス。だからこれで相思相愛になれるのなら、いいことじゃないデスか。大好きな日鞠が幸せになるんデスよ?」

「でも……いえ、だからこそ、私たちは会長の為に間違いだといいます! この男は間違いなんですよ!!」


 間違い男と認定された僕。もう泣いていい? てかなんか本当に今日……今この場で僕と日鞠……そういう関係になるのか? なんか決断をしないといけないような感じになってきてる気がする。どどどどど、どうすれば? 

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