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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1563 校内三分の計編 173

「すぐに会長への疑いは晴れますよ」

「もう昼休みなのに、晴れてないデスよ?」

「それは……」


 痛いところをクリスの奴はついてくる。それによって生徒会役員の女子はぐぬぬ……となってる。


「私はいいと思いますけどね。日鞠ってなんだって出来て、学生の枠に収まってないじゃないデスか? だからこそ、ある意味

ああいう大人の男性ってお似合いだと思いますよ」


 そういうクリスの奴はチラチラとこっちに視線を送ってる。なに僕の反応を見ようとしてるんだよ。別に僕はお前が面白がる反応なんてしないから。もとから自分と日鞠が釣りあってるなんておもってないし。

 それは成長するにつれて、突き付けられる現実だ。日鞠は本当にもう学生なんて枠では収まりきらない。それこそ、いろんな大学とか、それこそ企業とかからも招待が来てると風のうわさで聞いてる。普通なら、そんな馬鹿な……って一蹴する噂だろう。けど相手が日鞠になるとそういえない。


 なにせ今だってほぼ授業なんて出ずに何かやってる奴だ。この前、たまたま日鞠のお父さんにあったけど……こんなことをいっていた。


「最近、娘が僕よりも稼いでてね。父親の威厳ってなんだろうね」


 って言ってた。その背中はなんか哀愁が漂ってたよ。日鞠の家は別に裕福とかではない。まあ別に貧乏でもないけど。日鞠のお父さんは普通のサラリーマンだ。

 はっきり言って、どっちの遺伝子を受け継いでも、そんな突飛な才能を授かる……なんて思えないわけだけど、日鞠はあれだからね。

 日鞠には妹もいるけど、妹はいたって普通だ。成績も中の上くらいだと聞いてる。頑張ってるけど、お姉ちゃんみたいにはなれない……みたいな。

実際、妹には同情してる。だって、日鞠と絶対に比べられるしね。


 実際、日鞠は確かに稼いでると思う。何をやってるか……その全体を僕は全然把握はしてない。けど、会社とか立ち上げてるし、なんかいろんなアドパイザー的な事やってるし……あいつならいくらでも稼ぐ手段を持ってるはずだ。

 僕が嫌いな両親の脛をかじってるのとはわけが違って、あいつはいつだって独り立ちできる。寧ろすでに家族を支えることだってできるんでは? 日鞠のお父さんの発言からもそれはみてとれる。ある意味頼もしくあると思うんだけど……お父さん的には複雑なものがあるんだろう。


 そんな日鞠だから、僕では釣り合わないとは常々思ってる。追いつこうと思っても、追いつく方法がわかんないし……あいつが止まって待ってる訳もなし……


「私だって会長にはあんな奴に現を抜かすよりはましだと思ってます」


 おい、女子二人して僕をディスるのやめてくんない? なんで選挙に関係ない僕が傷つかないと行かないんだよ。


「それに日鞠には別に恋愛感情を持ってる信者ばっかりじゃないデスよね? 私や、摂理とは違って」

「会長はそこらへんわきまえてますからね。ですが、スキャンダルには変わりありません。会長はある意味神格化されてるんですよ。恋愛なんて、そんなの俗物のやることじゃないですか?」

「スオウとよくやってたとおもいますけど?」

「あれは皆遊びだと思ってますから」


 そうだったのかよ。なら、僕を嫌う理由なくない? 僕は日鞠のせいで学校で友達出来たことないぞ。みんな日鞠と仲いい……というか特別扱いする僕を妬んでいやがらせしてるんだろ? 


「それにそこの奴はヘタレじゃないですか。会長に手を出す勇気もない」

「まあそれは否定できないデス」


 いや、なんなのお前ら? なんで僕のことを傷つける場になってる訳? おかしいだろ!! 

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