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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1560 校内三分の計編 170

 目の前に金髪の髪が揺らめいてる。甘い香りが鼻孔をくすぐって、彼女の細い髪がくすぐったい。瞳を閉じてるから、彼女のスカイブルーの瞳は見えないが、代わりに口の中まで彼女の香りでいっぱいだった。


 触れ合う唇……伝わってくる体温。呆然としてるまに、彼女の長い舌が私の歯を押しのけて、口内に入ってきた。異物感が最初は強かったけど、すぐに変な感覚が襲ってくる。


 彼女は私の口内をその舌でなぞったり這わせたり、そして逃げる私の舌に絡ませたりやりたい放題だ。次第に唾液がどんどんと出てきて、そのせいで口の中でくちゅくちゅちゅぱちゅぱっていう音が頭に響いてた。


 あふれそうになってしまう唾液を私を思わず飲み込んだ。二人の唾液が絡み合ったそれは、何か禁断の味がした気がする。


「気持ち……いいデスね」


 そういって瞳を開けた彼女、クリスが私を見てる。金髪青い瞳の外国人留学生である彼女。いつも問題ばかり起こす厄介な留学生。

 でもその美貌は誰もが一目置いてるほどの物がある。女子から見たら、その美貌やスタイルはとても羨ましい限りだろう。外国人特有のメリハリの利いた整った顔立ちにちょっと強めだが、いつも笑顔で人当たりのいい彼女ではデメリットになんてなってない顔。

 胸は大きく、だけどなぜか体自体は細いという謎の外国人仕様の体系。それに足もモデル並みに長い。というか、日本のそこらの雑誌飾ってる芸能人とかと比べても負けてなんかないというか……むしろ勝ってるまである。


 本当に今見えるその表情一つでも……雑誌の表紙を飾れそうな……それだけの彼女が……私に……今、キスをした。しかもただの挨拶用なキスじゃない。

 舌まで絡めるような……大人な……


「うん……って! ちちちちちがっ……今のは……違くて……」


 ポケーと惚けてたから口から思わず肯定の言葉が出てしまった。今のははっきり言ってセクハラだよ! そんなの肯定する訳にはいかない。そう……いくら気持ちよかったのが事実だったとしても……だ。


「気持ちよくなかったデスか? 私はすごく気持ちよかったデス」


 ちょっとーなんでそんな純粋そうな目でいうわけ? てかなんでキスしたの? しかもあんな濃厚な……私はキスなんて漫画や映画やドラマでしか見たことなくて……あんな濃厚なの……妄想でもやったことないよ!! 

 視線が……思わずクリスの唇にいく。そしてその奥の舌とかまで……私のキスの基準はきっと今この時確定してしまった。この女が、私のキスの第一印象を全部持っていったんだ。

 ゆるせないよ。許せない……けど、なんだか知らない扉が開いたような、そんな感覚に、私は自分で自分を抱きしめてた。

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