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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1558 校内三分の計編 168

「いつまでそんな所に収まってるつもりですか!!」


 うるさい声が聞こえる。てか、お前には僕の頭を押さえつけてるクリスの姿が見えないの? いや、確かにクリスは押さえつけてるというよりも、太ももで挟んで、さらに指一本で僕の頭の側面を押してるだけだ。

 普通はそれで動けなくなるなんておもわないだろう。確かにそうだね。ごめんごめん……なら睨むのはこの生徒会のうるさい女子ではなくクリスだな。


「ほらほらぁ私は別にいいんデス。本人がしてあげてるんですから、別にいいじゃないですかぁ?」

「駄目ですよ! てかなんで配信なんてやってるんですか! 風紀が乱れるでしょう!!」

「このくらいで? 別に教室でセックスしてる訳じゃないデスよ?」

「せっ!? 何言ってるんですか!! 女の子なんだからもっと恥じらいを持ってください!!」


 それには同意するね。こんな人を太ももで挟むとか、ちょっとは恥じらってほしい。どれだけの男子がこの状況を夢想して、そして今血の涙を流してることか……ほら、廊下側の男子ども、マジで泣いてるぞ。

 きっと僕がクリスの太ももを堪能してるとおもってるんだろうな……やめてほしい。僕は一刻も早くここから出たいと思ってる。実際の所、膝枕ってそんなに気持ちいい物じゃないし……普通の枕の方が絶対に寝心地いいよ。

 確かにかわいい女の子の太ももを堪能できるというのは、何物にも代えがたい価値があるとは思う。だからわざわざいまいちだな……なんて言わないけど……いや、言ってみたい気もするな。殺されそうだけど、でもクリスには一矢報いたいというか……クッソこいつこんなきれいな顔して武術の達人かよ。

 いや、特殊部隊にいるわけで、クリスが弱い訳はないと知ってた。けど、まさかこんなあっさりと拘束それるとは思ってなかった。普通は指一本で押さえつけるなんて無理だが、なんか特殊なツボ? とか押すことでクリスの奴はそれを可能にしてる。

 なんかいくら力いれても、体が持ち上がらないんだ。こうなったらスライドで……と思ったんだが、スライドしたら僕はたぶん社会的に死ぬだろう。だってスライドなんてしたら、もともと近いのに、絶対にクリスの股に突っ込むことになる。こいつ普通よりもスカート短いし……そうなったら翌日から「変態」のレッテルは避けられないだろう。


 まあ今更……な気もするけど、敵意はあっても今までは何かをされることはなかったわけだけどさ……それが行動に移るきっかけになると、きついじゃん。苛めとか駄目絶対――だけど、実際それが完璧になくなるなんてことはない。


 日鞠のおかげで、イジメはこの学校では表面化してないけどさ……細かいのはきっとある。それらが全部僕に来そうだよ。さすがに僕も全校生徒、数百人の悪意に耐えられるかというと……そこまでの自身はない。

 ただ嫌われるだけならまだしも、集団で陰湿にイジメ続けられるのは精神的にきついよね。まあでもクリスが合意してるなら……いや、結局変体にはなりそうだし……女子には変態とののしられ、男子には「殺意」を向けられるとか地獄じゃん。


 てかクリスの奴は節理の為とか言ってたけど、摂理の為に僕はさすがに死にたくないぞ。しかもこれがどうやって摂理の為になるのかわからん。

 確かにここまで見せつければ、クリス派は完全に分解するだろう。でもそれを全部摂理が総どりしないと日鞠には迫られないし、それでも届かないじゃん。

 いや、まじこれってただ僕の立場を悪くしてるだけだよね?

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