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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1554 校内三分の計編 164

「そうだね。クリスちゃんとなんかうらやましいことやってたね」

「そうですよ姫。男なんて女ならだれでも、いえ穴があればだれにでも発情するようなサルですよ。そんな生き物よりも、もっと尊く、そして美しい関係を築きましょう?」


 そういって倉敷さんは私に手を伸ばしてくる。そして唇に指を置いて、なぞられた。いや、女性だしいいけど……いいけどなんかやっぱりこの人の行動からは身の危険が……この感覚間違ってないと思う。

 ボーイッシュにしてるのも心的には倉敷さんは男性的なのかも? そういう人、いるしね。トランスジェンダーだっけ? まあ倉敷さんがそうかは実際わからないけど。さすがにそんなデリケートな事って聞けないし。私と彼女は友人というにはいささか早計なきがするしね。

 それに彼女は私と友達になりたいわけじゃないような……本当にそれこそ恋人……とか狙ってそうだし。別に女の子同士に偏見があるわけじゃない。そういう物語も読んでたし、「お姉さま」とかちょっと憧れあった。


 それに照らして言えば、倉敷さんちょうどよく「お姉さま」と呼べる存在だといえる。雨ノ森先輩でもいいんだけど、本当の上級生だし、ある意味言い辛いよね。

 けど、倉敷さんは同級生だし、でも背も高くて、格好いい系だから、ある意味でお姉さまと呼べると思う。


(でも、ないね)


 今でも結構倉敷さんはぐいぐいくる。こうやって、細かく私に接触してくるしね。まあボーイッシュだけど、ちゃんと女の子してる部分もちゃんとあって、普通にフローラルな香水の匂いがする。爪とか手入れしてるみたいだし……それを見るに、別に男になりたいみたいな心のずれがあるようには見えないよね。

 トランスジェンダーの人たちって心と体の不一致に悩むんだよね? 普通に倉敷さんはそこらへん、一致してる気はする。ならただ単に……かわいくて奇麗な女の子が好きな人なのかもしれない。


 そもそも倉敷さんもモテる。確かにこの学校では私とクリスが人気を二分してて、日鞠ちゃんが全く別の頂点に位置してる感じだけど、倉敷さんもちょくちょく告白とかされてるらしい。

 まあ彼女は確かに身長高くて、髪の毛だって短い。けど、そういうのが好きな男子だっているよね。彼女は髪短いけど、似合ってないわけじゃないし、顔だって普通に上の中くらいはある。


 体のメリハリはちょっと私よりもない感じだけど、がりがりッてわけじゃなく、モデルみたいなスタイルって感じだ。日本のモデルじゃなく、パリコレとかに出るタイプの奴ね。


 ああいうのに出る人たちって胸はそんなないけど、細くてすらっとしてて、足が長いイメージだからね。まさにそれだ。


「とりあえずは特別な関係よりも、一般的な関係から始めたいかな?」

「そうですね。姫のナイトへの立候補者は多いですからね」


 私があはは……と適当に笑ってごまかしてると、スマホが震える。いや、なんかみんなのスマホが震えて、みんながスマホを取る。見ると、この学校のSNSの通知があった。緊急速報? それを開いて私が見たものは……お昼休み、クリスの太ももに頭を乗せてるスオウの図――だった。

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