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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1544 校内三分の計編 194


「スオウは私に入れてくれるよね?」


 コクコクと僕はそんな言葉に頷いた。日鞠はそれを確認するように聞いてきてる。ここで頷いておかないと、生徒会の奴らに何をされるか……いや、肉体的には負けないよ。

 たしかに僕は細い方だ。けど、鍛えてるから細マッチョではあるし、戦い方って奴も習ってるからね。だからまあ負けないけど……そういう暴力はあまり使わない主義だから。


 なんかスマホを見てたら、大量の生徒の屍……ではなく、倒れた姿がアップされてたりしてて、ちょっとした話題になってるが、まあそんなのはすぐに流れるよね。


 なにせ今日の学校の話題はメイクをした摂理一色だ。男どもが地面で野垂れ死んでる画像なんか見るよりも、女神レベルで美しい摂理を誰だってみたい。

 だからそんな話題はすぐに消え去るだろう。どうやら当人たちはそれを広めて原因を作った誰かさんを追い詰めたいみたいだけど……その人数でぼこぼこにされて逆に恥ずかしくないの? っていうやつもいるからね。


 まあ僕にはこいつらの記憶なんてないから知らないけどね。


「ほら、スオウは私の味方だから大丈夫」

「本当ですか?」


 生徒会メンバーの僕を見る目はあんまりかわんない。てか別に僕一人が裏切ったって今の時点では日鞠の勝利は揺らぎないと思う。だからいいじゃん。いや、裏切らないけど。

 確かに摂理は今日、この投票前の最後の登校日に最大のインパクトを起こした。メロメロになった男子生徒は多いだろう。けど女生徒も半分はいるからね。


 それに投票は週末はさんで来週だし、もしも今日だったなら、摂理にはワンチャンあったかもだけど、さすがに週末もはさんだら皆冷静になるだろう。

 

 そうなると容姿のインパクトだけじゃね。なにせこの生徒会長選挙は将来がかかってるといってもいい。日鞠が会長として動いてるから、色々とこの学校には箔がついたし、一目置かれてるわけだ。いろんな学校改革案だって、日鞠が提案するから、受け入れられてる。


 日鞠はメリットもデメリットも説明したうえで、詰めていくから凡百なただの教師にはそれに反論することは出来ないってことだと思う。

 でも普通はそんなことは出来ない。子供よりも大人の方が経験則では上だしね。無意識にでも大人ってだけで、こっちはちょっと遠慮がちになったりもするだろう。


 普通の学校の生徒会が掲げる公約なんてせいぜい制服をもっと可愛くするとか拘束をちょっと緩めてみたりとかくらいだろう。その位なら、実際どうでもいいって生徒も多い。けど、日鞠が会長にいるかいないかで自分の将来にかかわってくるとなると……別の候補者に票を入れるって難しい。


 それこそ将来何も考えてないとか、それかすでに成績トップで安泰とかならいいんだろうが、そんなのは下層数パーセントと上位陣のこれまた数パーセントだけだ。大半は中間層だからね。

 だから僕が裏切るとかどうとか心配なんてしなくても……


「ん?」


 そう思ってると、なんか学校のSNSにとんでもない画像が張られた。それは僕がさっき見た、校門での一場面。日鞠とあのイケメンがキス……してるように見える角度で撮られた写真だった。

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