表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1533/2744

1543 校内三分の計編 193

 なんか僕はぽつんと生徒会室の端っこの席に座ってた。まあ実際、学校ではどこにいてもクリスに裏切られた……と思ってる男子生徒に狙われるからね。

 そいつらも流石に生徒会室までは踏み込んでこれない。それに生徒会室にいるのは日鞠派だけだ。いや実際、日鞠派だけど、クリスも好きって奴は居そうではあるけど、でも大胆な行動はとれないだろうし、二股してる奴は、ただもう一方に入れ込むだけだろうから、今襲ってきてる奴らのようになることはきっとない。


「会長、クリス派は崩壊してます。これで選挙は勝ったも当然ですね!」

「それはどうかな?」

「どういうことですか? 確かにまだもう一人候補者はいますが、はっきり言って容姿以外特徴はないです。彼女に人を導くことが出来るとは思えません。

 それが出来るのは会長かクリスさんくらいでした。その一角にもなれないのなら、会長の相手にはならないかと」


 なかなか辛辣な評価を摂理の奴はもらってるらしい。まあ大半の見方がそうだったからね。確かに摂理はかわいい。頭一つ……いや、三つくらいは抜けて可愛い。

 でもいうなれば摂理はそれだけ……と思われてる部分は大きい。クリスも日鞠もカリスマ的な魅力があるが、摂理はどこか自信なさげだからな。

 自分に自信がない奴には、誰も引っ張っていくことが出来ないものだ。摂理は可愛いから祭り上げるには都合がいいとは思うが、この学校でそれだけで戦うのは厳しいんだよね。


 もしも他の……そう他の普通の学校なら、摂理の容姿は絶対的なアドバンテージになっただろう。実際それだけで票が取れる……程のね。

 でも残念なことにこの学校ではそれだけでは厳しい。普通の学校なら、皆同じ土俵というか、同じ位置からスタートすると思うが、日鞠の場合は一年間すでに会長としてやってるからね。


 まあ日鞠が異例すぎただけなんだが……僕は日鞠の奴に『大好き』言われて落ち着いていた。さっきまであのキスシーンが悶々としてたけど、今なら日鞠の事信じられる。自分でもチョロいと思うけどね。


「摂理ちゃんは簡単じゃないよ。彼女はやれる子だと思うな」

「会長がそういうなら……評価を改めますけど……」


 日鞠の奴の言葉に、摂理のことをさんざん言ってた女生徒が折れた。日鞠の言葉は絶対だからね。日鞠が気にかかることは大体何かあるし、日鞠ってなんかその人の本質を見抜くことに長けてる気もする。


「それよりもいいんですか会長?」

「何が?」

「あれですよあれ? 会長の事裏切ってましたけど」


 なんかその子が日鞠の耳元で何やらいってる。こっちを見てるし、普通に声聞こえてるからね。そのこしょこしょやってる動作意味ないから。

 てか絶対に聞こえるように言ってると思う。まあ僕がクリスとその……キスをしたとか、すでにめっちゃ学校のSNSで広まってるからね。

 もちろん生徒会が知らないわけない。だから針の筵なんだよね。僕だって別にクリスとキス……したくてしたわけじゃない。絶対にあいつに利用されただけだ。あいつ外人だぞ? みんなそこ忘れてない? あいつにとってキス……なんてものは武器の一つでしかないんだよ? それを思い出してほしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ