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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1534 校内三分の計編 184

「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」


 校門の方からそんなヤバイ声が聞こえる。ご近所に迷惑だろうとおもうけど、まあ近隣住民には色々と理解は得られてるから問題ないのか。

 何が起きたかというと、簡単で、多分摂理が何かいった。ものすごいことになってるからね。校門付近にはたくさんの生徒がひしめき合ってて、スマホでめっちゃ写真撮られてる。パシャパシャと光ってるフラッシュの光がなんかの記者会見かって感じだ。


 最初は困惑してた摂理だけど、この事態を収拾出来るのは自分だけだと思ったんだろう。興奮し続ける生徒たちの迫力にビクビクしてたのに、今は何か大きく叫んで演説? みたいなのをしたみたいだ。

 そしてそれに賛同したのだろう。皆「うおお、うおお」言ってる。何を言ったのかはさすがに校舎にいてはきこえない。でも僕の目なら、この距離でもよく見える。


「なんか上手くクリスの支持者を取り込めたのかな?」


 これなら、なんとか日鞠と戦うことが出来る? わからないけど、まあ日鞠は見た目的には地味な奴だ。はっきり言って、日鞠はあの性格とそしてあのカリスマがなかったら、普通はクラスカーストも低いと思われる。

 だって今どき三つ編みと厚い瓶底眼鏡だからな。もっとおしゃれすれば、そこそこだとは思うが、ナチュラルに美人な摂理やクリスとは見た目的には劣るのはたしかだ。


 実際日鞠の様な地味な奴の方がメイクとかしたら化ける……とかいうけど……追いつける訳ではないということが、今日分かったかもしれない。それはもちろん摂理の奴にってことね。


 確かに普段の摂理に日鞠がメイクをすることで追いつけるかもしれない。でもメイクをした摂理には追いつけない。日鞠がメイクをしても、「いいですね」とか「印象変わった」とか言うやつはいても「うおおおおお!!」と叫ぶ奴はおそらくいない。

 

(いや、ほとんどの奴がメイクしたってそうなるわけないんだけど……)


 やっぱり摂理の奴の容姿は突出してるってのがあるだろう。あとは庇護欲めっちゃそそるしなあいつ。車いすだし、可憐だし……多分男なら誰しもが守ってあげたくなるような見た目だ。


 きっと今「うおお、うおお」言ってる奴らもそうなんだろうと思う。


「やるね摂理ちゃん」

「クリス……お前……」


 なんかいつの間にかクリスの奴が隣にいた。こいつがいると目立つ……とか思ったけど、皆外の様子に夢中か。でもこいつがただ隣にいると非常に今はまずいからな。


「おい秋途」

「なんだよ?」

「とりあえずここにいろ」


 僕は秋途の奴を僕とクリスの間に置いた。


(よしよし、これで変な疑いはないだろう)


 僕たちは別になんでもないよっていうアピール……とまでは言わないが、一応距離があるっていう配慮である。なにせ面倒な噂が拡散してるんから、学校でも近くにいるのは避けたいところだ。こいつが何を考えてあんなことをしたのか、問い詰めるのは人目のないところがいい。

 スマホとかでははぐらかすからね。


「別に見せつければいいんデス」

「そんなことしたら僕がやばいだろうが」

「でも、スオウも摂理の事応援してくれるデスよね?」


 僕たちは互いに見ずに話してる。心の中では応援してる。でも僕は日鞠に票を入れるって公言しちゃったからな……


「応援はしてるよ。あんまり落ち込んでほしくないし」

「それはスオウ次第デスよ」


 なに僕に押し付けてんの? って思った。お前のせいだろ。

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