表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1516/2706

1526 校内三分の計編 176

「ごめんなさい……ごめんなさい」


 ボロボロになったメカブちゃんが壁に向かってそんなことをつぶやいてる。まあ子供たちだったし……ノーカウントでいいんじゃないかな? まあそれよりも――


「うげー」「やっちまったよ」「俺たち、もうキスを特別な物と思えないよ」


 ――とか逆に子供たちに変なトラウマ植えつけちゃってるよ。いやいや、メカブちゃんは言動はアレだけど、見た目的にはちゃんと可愛いよ。なあなんかシスター服を勝手に改造してモノクロな色使いしてるし、十字架とともに髑髏を下げたり、パンク的な見た目してるけどさ。あと眼帯。

 格好は確かにあほみたいだけど、顔だけ見たら可愛いのだ。まあLROで可愛くないとかきれいじゃない人を探す方が大変なんだけどね。

 なにせ容姿はいくらでもいじれる。私やスオウ以外はだけどね。それに女性としての象徴もバインバインしてる。あそこだけは、私はメカブちゃんに明確に負けてる。


 メカブちゃんはリアルでもああだからね。LROでは小さくしてもいいのに……やっぱりあそこがアイデンティティだとわかってるのか。てか子供なんて母性求めてそうだし、あれが好きそうなのに、メカブちゃんのだと意識があそこにいかないみたいだ。


 まあメカブちゃんはメカブちゃんだからね。


「これに懲りたらこの子たちに変なことを吹き込まないことです。まあすぐに忘れるんでしょうが」

(まったくだね)


 何回メカブちゃんはオウラさんに怒られてるのか……ちょっと自分で数えてた方がいいよ。


「セツリさんもこの時間にいるなんて珍しいですね」

「マイオさんに頼まれて」


 私はマイオさんに渡された物品をテーブルに広げるよ。まあインベントリから出すだけだけどね。


「領主様には感謝ですね。それと神へも」


 そう言ってオウラさんは拝み始めた。私は神とか信じてないからどをしようかとおもったけど、マイオさんには感謝してもいいかなって思って一緒に拝む。


「ねえねえ」


 うん? マイオさんからのお土産も確認して協会の倉庫に送ったあと、協会の女の子に服をくいくいされた。その子はちょっと汚れた人形を大事に持ってる子だ。

 大人しい子だから私的には相手しやすい子だね。皆この子のようだったらいいのに……と思う。


「えっとね……セツリお姉ちゃん」


 もじもじとしながらその子はいう。そして手をくいくいしてきて、顔を近づけてって合図をしてきたからさらに顔を近づけて、耳を彼女の小さな手で覆って私に内緒話をしてくる。


「キスってどんな感じなの?」

「ええ?」


 こんな大人しそうな子がそんなことを聞いてくるなんて……一体何が? いやあれか?


「どうして……なのかな?」

「えっとね、メカブちゃんのご本で沢山出てくるから」

(メカブちゃんは一体どんな本をこの子たちに読み聞かせてるの?)


 私は一気にそのことに不安になった。この子たちの感性がなんか歪みそうだなって……ね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ