表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1512/2741

1522 校内三分の計編 172

 マイオさんのところから離れて、私は足取り軽く歩いてる。それはもちろん、厄介なラブレターを彼に押し付けることができたからだ。

 まあ心苦しいところだったわけだけど、面倒なことは基本やりたくないよね。相手の気持ちを慮ることは大切だと思うけど、まあNPCだしね。確かに心はあると思うけど、あんまり深く変わりすぎるのもどうかと思う。

 そこら辺はゲームとしての適切な距離を取らないとだろう。実際、私は今リアルでも一杯一杯でLROには息抜きできてるのに、何かを背負うとかごめんだよ。


 もっと気軽に楽しみたい。まあ早くスオウとかに追いつきたいとも思ってるから、有意義なスキルが取れるなら考えなくもないんだけどね……そこらへんの情報はないからね。

 それにもしかしたら、これで終わるクエストでもないかも知れないし。もしかしたら、変な変化が起こって貴重なスキルへと発生するかも知れない。まあその変化ってのは私には体感できるものではないんだけどね。


 とりあえずもうログアウトしてもいいんだけど、最後に一応孤児院の様子でも見ておこうかなって思って今向かってる。

 それにマイオさんからも、これを届けて欲しいって言われたしね。


 どうやらオウラさんへの感謝の品だとか。中身はお菓子なんだけど、そういうものは子供たちの喜ぶもので……と言われてたからってことらしい。

 オウラさんらしいと思う。あの人は本当に……孤児院に心血注いでる。ちゃんとゲームなのか分かってるのか心配になる。でも彼女にとってはそこら辺は関係ないんだよね。

 ただ救いを求めてる子達がいたから、彼女は救っただけだ。博愛精神ありすぎる。まあそれに私も協力してるわけだけど……

 でも私の場合はそんな博愛精神ではない。もっというと、打算的な理由だ。まああの時は知り合いはスオウ経由しかなかったし、こういうのスオウは喜んでくれそうだったしね。

 実際は面倒だなって思ってた。私はどちらかというと別に子供が好きではないし。なにせ子供は私の大切な人を取る。スオウとかスオウとかスオウとかね。


 まあ孤児院で会う必要はないんだけど……スオウが私じゃない方に行くのはやっぱりなんかいい気はしないというか。


「きたよー」

「セツリだー!」「せっつー!」「セツリちゃん!」


 孤児院は街から少し離れたところにある。てか街の外側だからね。一応街は大きな壁で覆われてるわけだよ。モンスターがいる世界ではこういうのはよくある。けど壁の中だけで、生活が完結できるかと言えばそうじゃない。

 だから畑とか溢れた人とかは壁よりも外で暮らす事になる。孤児院は例に漏れずそういうあぶれた中の一つだ。


 私に向かって子供達が殺到する。子供だからか、容赦なくタックルかましてきやがる。オウラさんと同じようなノリで来るなって言ってるのに……私は彼女ほど頑丈じゃないの!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ