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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1507/2701

1507 校内三分の計編 167


「ほらほらマイオ様。セツリ様が来てくださってるんですから、ちゃんとしてください。お仕事も一旦休憩にしましょうね」

「いや、そんな悪いですよ? 別に片手間で聞いててくれて構わないし……」

「いえいえ、それでは失礼です。ちゃんと向き合ってもらわないと」

「そんないつもはドンドンと仕事を持ってくる癖に……」

「それはそれ、これはこれです。セツリ様の事は最優先事項なので」

「それば初耳だけど?」

「私たち使用人の中ではそうなのです」


 なんだろう、このやり取りだけでマイオさんの人となりがわかる。お人好しなんだよね。それに偉い立場なのに、全く偉そうじゃないし……てか普通に一介のメイドの尻に敷かれてるし……それでいいのか領主と思う。けどマイオさんになってこの街は良くなってるとNPCの面々からは聞く。


 なにせこの街の前の領主がとんでもない事をやったからね。スカルロードドラゴンというとんでもない化け物になって世界中を荒らし回ったわけだし……そんなせいでこの街に対する風当たりは強い。他の街ではまだまだ風評被害があるだろうしね。


 既存のNPCの貴族とかはきっとここに来たくなかったことだろう。だからそこにマイオさんが入り込んだ? というかどうやって領主とかになったのだろうか? そういうクエストとかあるのかな? 領主になってると言うことは多分この国で貴族になってるということだろうけど……それも謎だよね。

 まあ掲示板とかには金を積めば貴族位は買えるとか書いてあったけど……私はジッとマイオさんを見る。


「なんだい?」

「それはないですね」

「なにそれ?」

「いえいえ、こちらの話ですよ」

「ほら、お二人共、話すならこちらでどうぞ」


 私はマイオさんを見てそれはない……と判断した。だってこの人がお金を持ってるとは思えない。いや、普通に生活に困らないくらいにはもってると思うけど……ソレ以上を、持て余すくらいの金を持ってる感じはない。てか金の匂いしないし……金の匂いってなんだよって感じだけど、まあただよう金持ち臭がマイオさんにはまったくない。


 てか知らなかったら、この人が領主なんて誰も気づかないんじゃない? そのレベルだよ。


 とりあえず私たちはメイドさんが用意してくれたお茶とお菓子が用意されたテーブルについた。そして一通りの事を終えると出ていってくれる。でもその時――


「お楽しみください」


 ――とか言われた。なんかその表現やらしいからね!? やらないよ、お楽しむことなんか!?


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