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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1503 校内三分の計編 163


「クエストアイテムって……」


 私はインベントリ内の表示を丁寧に見ていくけど、どうやらクエストアイテムって付いてるのはこれだけのようだ。いままで気づかなかっただけだろうか? でも結構目立つ表示してる。文字もなんか太字に成ってるし、なんか手紙みたいなマークがついてる。これがクエストアイテムの目印なのかな? 別にラブレターだからこれがついてるわけじゃないよね? 


「なにかクエストが発生してるんだよね……どうしよう」


 LROはなかなかに親切であり不親切な仕様してる。なにせLROの世界はきちんと生きてるからだ。普通のテレビゲームなら、クエストのクリア条件というか、その過程が変わる事はない。

 こういうオープンワールドと言われるタイプのゲームなら、よくお使いクエストと呼ばれる物があるよね。「どこどこにいって何かをしてほしい」って奴だ。そうすると、普通のゲームなら目的地が地図上に表示される。後はそこにいって、その依頼の行動をとるだけだ。大体はそこにいる悪者を殲滅したりだよね。


 でもLROはこの瞬間も世界は動いてるのだ。なにせLROにいるプレイヤーは私以外にもいる。色んな影響がLROには常に起きていて、それは見えなくても確実に波及してる。だから同じ事をやってクエストをクリア出来るって事がLROでは少ないのだ。


 まあどこどこで訓練すればクリア出来るタイプのクエストなら、皆が同じ様にクリアできたりするが、こういう突発的なクエストって、案外皆別の道をたどってクリアしたりするみたい。

 だから参考になる事がないんだよね。始めたばかりの頃なら、一応ある程度のテンプレートな行動が推奨されてる。その行動をなぞれば、手に入るスキルがあるって事だ。序盤役にたって、有意義な行動ってやつ。最初は外的要因でしか影響がないから、だいたい同じように出来るって言われてる。


 でもそれもLROに浸る事にどんどんと個性って奴が出てくるから、当てはまらなくなる。私なんて、ずっとあの街にいたしね。多分そのせいで発生したクエストかもだし。それに騎士たちと知り合いになったのもフラグかも。


「まあでも、どうする事もできないよね」


 なんてたってラブレターだからね。これを誰かに渡すわけじゃないだろうし……なら持っておくか、捨てるかって選択肢? 


「流石に捨てるのは……ね」


 心情的な事もある……けど、ソレ以上にクエストアイテムって文面がゲーマーである私の心を惑わすよね。女としてなら、この気持ち悪い手紙は捨てたいところだ。でもゲーマーであるからクエストアイテムってわかってる物を捨てるのはどうかと……


「ええーい! どうしたらいいのよ!!」


 私は悩みを紛らわすように、向かってくるモンスターに憂さ晴らしに攻撃を仕掛ける。


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