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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1502/2699

1502 校内三分の計編 162

 プシュー

 ――と地面に突っ伏す私がいた。街道の脇でそんな事をやってたからか、多分奇異の目ではられたことだろう。でもまあ、ここはレスティアよりも全然プレイヤーは居ないし、多分大丈夫。


「すごい破壊力だよ……」


 私は自分が握ってるラブレターを改めてみてそう思った。冒頭だけでも相当だったけど……本文はもっとヤバかった。


『うららかな優しげて日差しをまとう貴女に私の心は盗まれた。無邪気な笑顔は自分の凍った心を溶かし、湧水の様に感情と波を解き放たったのです。その蕾のような口から発せられる声はどんな音楽よりも至宝です。

 なにせ私は貴女の声を聞くだけで、どんな音楽よりも、貴女の事を想えるのですから。貴女はとても愛らしい。それこそ食べてしまいたいくらいだ。でも、それは恐れ多い。それにきっと貴女はただ守られる女性ではないという事もわかってます。

 一緒に戦ったのだから当然です。あの時の戦場での貴女はまさに女神……私は貴女がいるから、怖くなどなかった。そして何が何でも守ると誓いました。

 私は必ず上に行き、貴女に相応しい男に成ってみせます。そして必ずや、きっと……迎えに行きます! それまで待っていてください!! 


                          貴女の永遠の騎士より』


 こないでください……とマジで思った。二度目てもなかなかにトリップ力が高いよ。これが自分に宛てられた手紙ってだけで、なんか首の裏側がゾクゾクとするいうか……


(そもそもがなんか、私があたかも此の人を待つことが決定してるような……)


 怖い、これが落ちるというやつかな? きっと彼は恋に落ちてるのだ。まあ私もスオウに落ちてるし…人の事をあんまりいえないけど……私はまだちゃんと自分を抑えてると思う。

 いや、気恥ずかしさとかあるけど……でもここまで行動に移せるってのは凄いと思う。まあ凄いとは思うけど、完全に逆効果というか……でも一応これで意識はするようになるし、効果はあるのかな? でも困ったな……


「あの街に居たくなくなっちゃうんだけど……」


 でも困った事に私たちの拠点はあそこなんだよね。どうしたものか……孤児院を移動……なんてできないし……プレイヤーじゃないぶんマシなのかな? わがらない。とりあえず領主である彼にでも相談しておこう。それがいいだろう。なので此の問題はとりあえず保留で。私はラブレターをインベントリにしまった。


「ん?」


 なんか知らない表示がラブレターについてるのを私は見逃さなかった。いままでこんな表示はなかったような? アップデートでもきたのかな? インベントリの中に入れたラブレターにはこんな表示があった。


 『クエストアイテム』


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