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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1501/2702

1501 校内三分の計編 161


 とりあえず私はこの街から出た。門番は……まあ、もう一人いたしいいだろう。なんか変な手紙もらったけど。可愛い便箋に可愛い封がしてある。とりあえず歩きながら読んでみることにした。ふむふむ……えっとなになに――


「拝見 天より舞い降りたマイエンジェルセツリ嬢へ捧ぐ」


 私は動かした足が地面にガガッと躓いて思わず前のめりになった。いや、別にまだまだ歩く事になれてないわけじゃない。こっちではかなり自由に体を動かせる。ではなぜか……まあそれはこの手紙だよね。なにせいきなり顎にアッパー食らったのかと思った。

 めっちゃ脳が揺れて、処理が追いつかなくなったから、足元がおろそかになって躓いたんだ。


「これっ……」


 私はなんかドキドキしてきた。いや、ここままであからさまに書かれてると、流石に私だってわかる。だってこれ――


「ラブレターじゃん」


 ――まさかこっちでもラブレターをもらうとは予想してなかった。私はモテる。いきなり何を言い出すのかと思うかもだけど、これは事実だ。だって私、可愛いし。しかもそこらの可愛いでは済まない。

 クラスで一番なんてちゃちい可愛さのレベルではない。私は自分の事を客観的に見ても今テレビで活躍してる女優とかタレントなんかよりも自分が勝ってるなって思ってる。まあ思ってるだけで、実際そんなことは言わないけどね。

 よく「芸能人よりも可愛い」といかいわれが、そんな時はいつだって「そこまでじゃないよー」って言ってる。ここの味噌は若干しか否定してないことだ。はっきり言って私ほどの容姿をしてて、それを自覚してないなんておかしい。というかそれだと嫌味だ。


「私なんて――」つければ、周囲はきっと「謙虚な子」なんて思わずに「はっ、何をぶりっ子してんの?」とか内心では思うだろう。まああからさまにそこまで言ってくる人はいないんだけど、私は人間会見ってそういうものだ思ってる。

 だから落とし所を自分で見つけたのだ。


「そうでしょ?」とか言ったら高飛車すぎるし、かと言って卑下しすぎると周囲に「ぶりっ子」思われる。だから丁度いいのが、高く上げすぎす下げすぎない塩梅だ。これは我ながらいい所を押さえたと思ってる。


「まあ今はこのラブレターだよね。てかリアルでもこんなの書く奴いないよ」


 まあ冒頭こんな事を書いたやつとは絶対に距離を取るから、リアルにいたら困るけど。LROだからまだ耐えられる。なにせ彼らはNPCだ。まあほぼ心あるけど……この世界観だしね。なにせ魔法と剣とファンタジー。ならロマンチストになってもしかたな――私は続きに目を通して膝をついた。

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