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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1494/2712

1494 校内三分の計編 154

「ちょっ!? なにやってるんだよお前は」

「ええーなにってくっついんてるんデスよ? いいでしょ?」


 いいでしょ? じゃねーよ。いや、男心的には最高だよ。はっきり言って今にも下半身がリビドーしそうなのを抑えるのが大変なくらいではある。なにせクリスの奴は外国人らしく、出る所出てるからな。こうやって腕を組まれると、否応なくその豊満な部分が押し付けられる訳で……しかもいい匂いまでする。決してキツイわけじゃない匂いだ。フワって香ってその度にドキッとする感じの匂い。


「よくない。今は日鞠の奴と――てっあれ?」


 なんか日鞠のやつが居なく成ってるし……どういう事? 呆れられた? それともこれがクリスの作戦か? 僕と日鞠を仲違いさせるとか? でもそんなの選挙にはあんまり関係ないと思う。


「日鞠はもう帰りましたよ。ふふ、これからの時間は私の物デス」

「そういう事ってわけか?」

「さあ、どうでしょう」


 あまりにも日鞠がさり気なく居なくなってるからな……しかもクリスが来たタイミングもバッチリだったし……日鞠とクリスがなにか目的あってこんなことをしてるんだろうか? でもなんのためにってのは見えないな。とりあいず逃げないから離れて欲しい。

 本当にお前のその体は男子高校生には毒なんだよ。そこら辺自覚……はしてるなこいつ。クリスが自覚してないわけない。だって色香で男を落とすとか普通にしそうな奴だしな。絶対に胸を押し付けてるだってわざとだろう。


「あんまりくっつくなよ。見られてるんだぞ?」

「ええーそんな事言う必要、なくないデスかぁ? 私達の仲じゃないデスか」


 どういう仲だよ。そこまで親密になったつもりはないっての。確かにクリスは距離が違い奴だ。でもそれは女子に対してだけだ。流石に男子にむやみに抱きついたりしてないだろう。


「クリス……えっと」

「その二人はどういう……関係で……」


 おい、校門前でイチャイチャしてたせいで、なんか結構な人達が僕達に注目してるぞ。下校中の生徒とか、部活の生徒、それこそ選挙活動に性を出してた奴らもだ。てか普通に今、声を掛けてきてるのって、お前の選挙活動を手伝ってくれてるやつじゃん。

 下手なことを言うと、愛が反転して憎悪とかになるぞ……


「私達はもちろん、こういう関係ですよ」

 

 そういうと、チュッと聞こえた。え? と思ったよ。女子達からは「きゃー」なんて黄色い声が聞こえるが、男子たちの僕を見る目が殺意さえ感じるぞ。

 いやいや、ちょっと待て……僕は至って冷静に反対側の制服で頬を拭く。あたかも汚い物がそこに触れたかの様に……


「一つ、まず言っておきたいけど、これはただの冗談だから」

「そんなに照れなくてもいいデスよ」


 そう言ってもう一度、僕のほっぺにキスをかましてくるクリスの奴。こいつマジやってんの? 嬉しさよりもなんか怖いわ!!

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