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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1488 校内三分の計編 148

 色々と悶々としながら、僕は教室へと戻る。ガラッと扉をスライドさせて、僕が姿を見せると、一瞬静まり変える教室。いや、慣れてるけど! 慣れてるけど! その一瞬の空気、なんとかしろよ。その後に何事もなかったの様にするなら、その空気さえなくしてくれない? 僕はそう思う。


 まあ気にせず中にはいるけどね。このくらいはへっちゃらだ。


「スオウ、ほら」

「ん?」


 なんか秋徒の奴が何か投げてきた。いきなりだったけど、僕は問題なくキャッチする。なにせ僕にはどんなに急に投げられたって、この目がゆっくりに映してくれるからね。寧ろもっというなら、何を投げられたのか、普通ならキャッチするまでわからないだろうけど、僕のこの目ならそれがキャッチする前に見えてた。

 それは紙パックのコーヒー牛乳だった。まあ学校の自販機で変えるしね。しかもワンコインだ。でもなんで? そんな事を思ってると、顔に出てたのか、秋徒の奴がこういうよ。いや言ってない。口だけ動かしてる。


『が・ん・ば・れ・よ』


 今は更に教室での居心地が悪くなってるから、秋徒なりのフォローなのかもしれない。まあありがたくいただくけどね。でも日鞠とは仲良くて、僕とも仲良くしてて、なんで秋徒はハブられないのか……ちょっと納得いかないよね。

 まあ彼奴のキャラなんだろうけど……てか立ち回りか? それから退屈な授業を受けて、放課後になった。僕には生徒会長選挙なんてのははっきり言って関係ない。

 多分日鞠になるだろうと思ってるし、別に摂理でもいいとは思う。クリスはない。でも今の所、摂理が日鞠に勝てる要素って皆無だからな。容姿以外では。


 一応その容姿を使って、色々と信者は増やしてるみたいだけど……摂理だって本来はそこまで積極的な正確なわけじゃない。まあなんか信者達に「かわいいい」「かわいい」と言われてニマニマはしてるけど……

 でもそれでもその信者達も最終的に摂理に入れるかはわかんないしな。今の段階なら、迷ってくれるとは思う。でもさ……将来とかを考えたら、日鞠じゃん。


 日鞠がこの学校を変え始めたんだからな。そして実際、有名大学への合格者も出してる。今年は更に増えるはずで……いや、今の三年はそうでないと困るんだ。そして僕達二年もそうじゃないと困る奴らはたくさんいる。


 そんな将来さえかなぐり捨てて、摂理に溺れてる奴らが日鞠の支持者以上にいるかというと……そこはわからない。


「あっ、日鞠ちゃん」

「皆、授業ご苦労さま」


 放課後にようやく顔を見せたのは日鞠だ。いい身分だが、別に遊んでるわけじゃない……と、皆がわかってるから、別に批判が出ることは……


「現会長は余裕そうですね。ほとんど生徒会長選挙の活動に参加されてないようですけど」


 おおっと、今までは公に日鞠を批判しようとする動きはなかった。けど、選挙期間も終盤だ。何か動かないと、この情勢は動かないと、摂理の陣営はおもったらしい。まあ摂理は「え? え?」って感じで戸惑ってるけどね。

 どうにかして、摂理の陣営の人々は日鞠の株を下げたいんだろうけど……さて上手くいくのか……さっさと帰ろうと思ってたけど、僕は立ち上がってた体を椅子に戻した。

 今年も終わりですね。皆様良いお年を。来年もよろしくおねがいします。


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