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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1487 校内三分の計編 147

「日鞠は凄いデスよね。自分の輝ける場所を作ってるんデスから」

「どうした?」


 こいつがなんか……うん、そんな風な事を言うなんてどういう魂胆だ? しかもいつものただ元気な風ではなくちょっと切なげだ。演技? その可能性もあるが……なんとなく本心な気がした。

 ここには今、僕だけだ。だから、本心を言ってるんじゃないとそういう気がする。


「どうしたって酷いデスよスオウ。そこはお前もだろって言わないとモテないデス」

「やっぱ茶化してるだけか」


 なんか真剣な話かと思ったけど、そうでもないみたい。ちょっと真剣になりかけたのに……


「お前もだろ?」

「なんで疑問形なんですか? いえ、あってますけどね……、それで」

「うん?」

「スオウは、私が望んで今の場所にいると思いますか?」

「それは……」


 実際クリスの奴がどうして……うん、どうしてああいう組織にいるのかってのは聞かないほうがいいのかなって事で聞いてない。だって……この歳で……って言ってもクリスが実際何歳なのかは知らないけどさ……実際僕達とそんなに変わりはしないだろう。

 なにせ欧米人は実年齢よりも老けて見えるらしいじゃん。よく言うと成長が早いらしい。でもそれを考えると、もしかすると、年下なんて事も考えられる。だって……そんなに変わらない様に見えるからね。それを欧米基準で考えると……見た目がそこまで変わらないんなら、年下の可能性は高い。でもそれにしても発育いいが……いや、外人は大きいイメージあるしな。

 まあどっちみち、年若く、そんな組織に入ってるって普通じゃないのは確かだと思う。だって本当なら、そんなの関わりにならないものじゃん。それこそ物語の中でしか見ないし出会わないだろう。

 本当にそんな組織の人間に出会うなんて、ほとんどの人間はないんじゃないか? 実際はそうとは知らず……ってのは有るだろうけど、それでもそんなに多くはないはず。実際クリスの様な工作員っているものなのかって思うし。


「普通、誰だって目標とかに向かうものじゃないデスか? 輝ける場所を目指すんですよ。大学なら自分がやりたい事が出来る大学にいくし、趣味なら、そういうグループに入るものじゃないデスか?」

「まあそうだね」


 なんかクリスの身の上の事ではなかったらしい。まあそこはこいつも伝える気はなさそうだからね。僕も無理矢理聞く気はない。だってそういうプライベートな問題は無理強いすることじゃないからだ。


「でも日鞠って違う。自分で作るんデスよ。創れる人って貴重デスよ。だから……まあ……これは秘密デス。スオウは頑張って日鞠を支えてあげてください。あの娘、スオウが思ってるよりも、ちゃんと女の子ですからね。

 特別……って言うフィルターをスオウだけは向けない方がいいですよ」

「なんだそれ……」


 一応僕は誰よりもあいつの凄さを知ってる。でも当時にあいつの駄目な所もしってる。それば僕くらいだ。まあ秋徒の奴も知ってるが……でも僕は特別ってフィルターだけでみてはないと思って……る……けど。

 最近は違ったかも? そもそもなかなかしっかりは会う事が出来ないし……その事か? クリスのはそれだけいうと、さっさと帰ってく。そのときに丁度チャイムが鳴ったし、僕も教室へと急いだ。

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