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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1485 校内三分の計編 145

「お前、選挙誰に投票する?」

「ええーやっぱり会長かなぁ〰」

「でもクリスちゃんや摂理ちゃんにお願いされたらそっちになびかね?」

「まあな〰二人共めっちゃ可愛いからな〰」

「タイプ違っていいよな〰摂理ちゃんは本当におとぎ話のお姫様みたいな愛らしさあるし、クリスちゃんはめっちゃ気さくで輝いてるもんな」

「それじゃあ、その二人ならどっちなんだよ?」

「その二人なら〰うーん」

「正直、どっちも良すぎじゃん。男ならどっちだって……」


 なんか際どい会話が聞こえてくる。もう生徒会長選挙も大詰めだからな。金曜には全校生徒の前での演説がある。土曜には学校は休みだけど、それぞれの立候補者達のディベート合戦みたいなのがネットで配信されるから、それを皮切りに、投票が開始される。


 ちなみに投票はネット集計だ。それぞれの学生のアカウントと学生ナンバーは紐付けられてるから、それの一アカウントで一票投票できる。不正は出来ないシステムだ。


 一応色々と猶予を持って、月曜ではなく、火曜に結果は発表されるらしい。いくらネット投票だからすぐに結果はわかると言っても、準備とかいるのかもしれない。


 まあつまりは、生徒会長選挙も大詰めになってきたから、学校中でこんな話がされてる訳だ。日の出ジャーナルの今朝のネット新聞での支持率的には、日鞠が半分くらいあって、残りの三割がクリスで、残りの二割が摂理くらいだった。まあまだ決めかねてるって人たちもそれなりにいるからな。

 最終的には、その時まで迷うだろうし、この事前の割合がどれだけ意味を成すかは不明だ。手堅く行くなら、日鞠が一番だ。その声は大きい。でもまだまだどっちにする〰っていう会話が楽しいんだろう。


 一応大まかに学校は日鞠派、とクリス派と摂理派で別れてはいる。多分それぞれ裏で色々と工作してるんじゃないだろうか? ほら、今も集まって選挙事を話してた奴らの所に一人のクラスメイトが近寄っていってる。


「まあ確かにクリスさんは可愛いよな。外国人で派手だしさ。わかるよ。けど、もっと身近な花に目をむけてみろよ」


 そんな事をいって、その近づいた奴は、指で摂理の席を示す。すると選挙の話をしてた奴らか見た時、摂理の奴が丁度振り向いてニコッと微笑む。


「クラスメイトだもんな。応援、しないとだよな」

「俺達、むしろクラスメイトだからってこの幸福を忘れてたのかもしれないな」

「ああ、俺達、あの天使と同じ空間にいるんだぜ」


 とかなんとか気持ち悪い事を言いだした。とりあえずクラスメイトは摂理派は押さえておきたいらしい。でもだからこそ……だろうな。


「けっ」


 僕の前でそんな事を言って通り過ぎて行くクラスメイト。さっきまでニコニコしてたのにあからさまだ。僕が日鞠に投票するって明言したからだろう。敵認定されてる。


(居づらい……)


 なので僕は休み時間の度に教室を後にする事になった。

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